シラバス情報

科目名
情報サービス演習Ⅱ 1Aクラス
担当教員名
石川 敬史
ナンバリング
学科
2020〜2024年度 大学 教育人文学部 幼児教育学科 3年/2020〜2024年度 大学 教育人文学部 児童教育学科 3年/2020〜2024年度 大学 教育人文学部 心理学科 3年/2024年度 大学 人間生活学部 人間福祉学科 介護コース 3年/2020〜2023年度 大学 人間生活学部 健康栄養学科 3年/2024年度 大学 人間生活学部 人間福祉学科 こどもコース 3年/2020〜2024年度 大学 人間生活学部 食物栄養学科 3年/2020〜2024年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 芸術・文化コース 3年/2020〜2023年度 大学 人間生活学部 人間福祉学科 社福・介護コース 3年/2020〜2024年度 大学 人間生活学部 食品開発学科 3年/2020〜2024年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 多文化・共生コース 3年/2020〜2023年度 大学 人間生活学部 人間福祉学科 社福・保育コース 3年/2020〜2024年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 日本語・日文コース 3年/2020〜2024年度 大学 社情デザイン学部 社情デザイン学科 3年
学年
3年
開講期
2023年度前期
授業形態
演習
単位数
1単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性
司書としての実務経験のある者が,近年の公立図書館政策や自治体の動向,図書館活動・実務,出版流通の傾向を踏まえながら指導する。

ねらい
①科目の性格
本科目は司書課程必修科目の「演習」(3-4年次配当)である。「情報サービス論」の履修が事前に必要である。
あらゆる人々の活動において多様な問題があり,その解決のためには,的確な情報を収集し,評価する必要がある。児童・生徒による正課内外の活動,そして教育を担う教諭についても同様である。特にデジタル情報の増加に伴い,データベースから必要な情報を検索・提供する機会が増加している。よって本科目では公共・学校図書館を中心とした情報サービス(レファレンスサービス)を視野に入れ,情報検索の基礎知識,多様なデータベースから利用者が必要とする情報を的確に提供するための検索技術・情報活用能力,発信型の情報サービスの企画・立案を演習形式で修得する。
②科目の概要
本科目では,情報検索の基礎や,公共・学校・大学図書館が作成した情報源ガイドを踏まえたうえで,図書・雑誌・新聞記事データベース,電子ジャーナルをはじめ,インターネット上の情報源を取り上げる。また,利用者の要望や児童生徒の発達段階も視野に入れ,こうしたデジタル情報の総合的な理解と実践力を修得するため,演習問題を頻繁に行なうとともに,発信型の情報サービスの設計を行なう。
③授業の方法(ALを含む)
本科目は,図書館利用者からのレファレンスに対応する「演習」を積み重ねていく。したがって,授業中に調査した内容や事前課題の成果物を受講生同士で共有するなど,双方向の形式を重視する。
なお,司書課程上級学年対象の必修科目・演習のため,授業内容の確認のための毎回の課題(ミニテスト)がある。これらの課題は次回の授業時に必ず提出すること。
ミニテスト/リアクションペーパー/レポート/グループワーク/ロールプレイ・模擬授業
④到達目標
1.レファレンスサービスのプロセスやインタビュー技法を習得するとともに,図書館の様々なサービスにおける情報検索の意義と,データベース構築の社会的背景を理解し説明できる。
2.図書館の蔵書検索,雑誌記事・新聞記事の検索をはじめ,インターネット上における多様なデジタル情報(データベース等)から必要な情報を検索するスキルを修得し,同時にこれらの情報源の特徴や長短を理解し,実際に検索しながらレファレンス質問に答えることができる。
3.さまざまな情報源について,公共図書館や学校図書館を視野に入れながら,利用者の質問に応じて有効に活用し評価することができる。
4.利用者の要望や,児童生徒の発達段階を踏まえながら,発信型の情報サービス(図書館利用支援,探究型学習支援)を企画・立案することができる。同時に,公共図書館と学校図書館いおける情報サービスの相違を説明することができる。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)

第1回
事前学習
図書館における「情報サービス」を洗い出し,館種別に整理しておくこと(「情報サービス論」の復習として,当該科目の教科書や配布資料を振り返ること)。
90分
授業内容
オリエンテーション:情報サービス・情報検索の意義と種類(学校図書館も含む)【グループワーク】【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。
[次回事前学修]公立図書館1館を対象にどのような「情報サービス」が行われているのかを調べ,その内容を考察すること。
180分
第2回
授業内容
情報検索戦略の基礎:利用者の属性(児童・生徒,教職員含む)とインタビュー【ロールプレイ】【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。レファレンスインタビューの流れについて再確認すること。
[次回事前学修]公立図書館1館,大学図書館1館を対象にOPACの画面構成や実装されているさまざまな機能について調べ,館種ごとの違いを考察すること。
180分
第3回
授業内容
OPACの検索:図書の検索【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。図書の検索・所蔵館の検索について振り返ること。
[次回事前学修]1-2年次履修の司書課程の教科書から,「書誌ユーティリティー」の用語の意味・定義を復習しておくこと。
180分
第4回
授業内容
書誌ユーティリティー・総合目録の検索【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。図書の検索,所蔵確認の技法について再確認すること。
[次回事前学修]次回の総合演習問題にむけて,これまで授業で扱った図書の検索方法と総合目録の種類・検索方法を振り返る(確認すること)。
180分
第5回
授業内容
雑誌タイトル・雑誌記事の検索と所蔵検索,図書・雑誌検索の総合演習【リアクションペーパー】【ロールプレイ】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。雑誌記事の検索のためのツール(種類)と検索範囲を再確認すること。
[次回事前学修]1年次に履修した「図書館情報資源概論」の教科書から,電子ジャーナルや電子書籍の動向について調べておくこと(用語の確認も含む)。
180分
第6回
授業内容
電子ジャーナル,電子書籍の検索【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。
[次回事前学修]公立図書館1館を対象に,新聞の所蔵状況(バックナンバーや地域新聞のタイトル)について調べておくこと(どのようにバックナンバーが表示・案内されているのかも含む)。
180分
第7回
授業内容
新聞の所蔵検索,新聞記事の検索【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。
[次回事前学修]次回の総合演習問題にむけて,これまで授業で取り扱った図書の検索,雑誌の検索,雑誌記事の検索,所蔵館の調査方法,新聞の検索などを網羅的に再度確認しておくこと。
180分
第8回
授業内容
検索語の性質・情報検索総合演習(検索戦略・インタビュー技法を含む)【リアクションペーパー】【ミニテスト】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。
[次回事前学修]本学図書館のWebページに掲載されている「インターネット情報源」に掲載された各種サイトを確認しておくこと。
180分
第9回
授業内容
さまざまな情報の検索(1)(人物,団体,用語・事柄,歴史・日時,地名)【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。
[次回事前学修]本学図書館のWebページに掲載されている「インターネット情報源」に掲載された各種サイトの内容を確認しておくこと。
180分
第10回
授業内容
さまざまな情報の検索(2)(統計,法令,判例,特許),総合演習【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。
[次回事前学修]次回の総合演習にむけて,7図書の検索,雑誌の検索,雑誌記事の検索,所蔵館の調査方法,新聞の検索方法などを再度整理しておくこと。
180分
第11回
授業内容
総合演習:さまざまな利用者属性(児童・生徒等を含む)も視野に【リアクションペーパー】【ミニテスト】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業中に指示した演習課題に取り組む。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。特に,館種の違いによるレファレンスサービス(学校,大学,公共)の内容や回答方法のポイントを再確認すること。
[次回事前学修]学校図書館における探究型学習について,1年次履修の「図書館概論」の教科書などから,その活動内容と目的を調べておくこと。
180分
第12回
授業内容
情報サービスの実際:探究型学習の支援,パスファインダー,館内案内・掲示等【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。パスファインダーの目的や課題について整理すること。
[次回事前学修]各館(公共図書館もしくは学校図書館)が作成している「パスファンダー」の事例をwebページから収集して,その特徴や課題をまとめておくこと。
180分
第13回
授業内容
図書館利用支援計画の策定:パスファインダーの事例と設計も含む【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。特に,図書館利用支援の計画について,公共図書館や大学図書館の事例を収集すること(Webや雑誌記事などから)。
[次回事前学修]複数種類のパスファインダーの制作をして,授業内での口頭発表の準備をすること。公共図書館と学校図書館(利用対象者による違い)におけるパスファインダーの内容の違いも整理しておくこと。
180分
第14回
授業内容
発信型情報サービスの評価と展望【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学修]授業で触れた教科書の範囲を通読する。授業中に指示した演習課題に取り組み,次回の授業時に提出する。特に,発信型情報サービスの種類について再確認し,その特徴を整理すること。
[次回事前学修]国立国会図書館が提供している「レファレンス事例データベース」を用いて,2-3件のレファレンス事例と回答プロセスをまとめること。
180分
第15回
授業内容
まとめ【レポート】
事後学習
・図書館における情報サービス・レファレンスサービスの意義や課題,これからの展望についてまとめておくこと。
・図書館におけるレファレンスサービスのプロセスや種類について,教科書に基づきがら確認すること。
90分

フィードバック
・本科目は演習のため,毎回授業内容に関係する課題を出します。これらは採点の後,毎回,学生へ返却します。
・同時に,提出した課題については,返却時にその内容や回答プロセスについて解説します。
評価方法および評価の基準
授業中・授業後の課題(50%),授業への参画・発表の姿勢(10%),試験(40%)とし,総合評価60点以上を合格とする。
到達目標1:課題提出(0%/50%),参画・発表(0%/10%),試験(10%/40%)
到達目標2:課題提出(20%/50%),参画・発表(5%/10%),試験(10%/40%)
到達目標3:課題提出(10%/50%),参画・発表(0%/10%),試験(10%/40%)
到達目標4:課題提出(20%/50%),参画・発表(5%/10%),試験(10%/40%)

教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
情報サービス演習 新訂版
大谷康晴,齋藤泰則
日本図書館協会
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推薦書・参考文献
下記以外は授業中に提示する。
・藤田節子『キーワード検索がわかる』筑摩書房,2007(ちくま新書,685)
・宮沢厚雄『検索法キイノート』樹村房,2018
・原田智子編著『検索スキルをみがく』第2版,樹村房,2020
・原田智子編著『プロの検索テクニック:検索技術者検定2級』第2版,2020
・大串夏身,小林昌樹『レファレンスと図書館:ある図書館司書の日記』皓星社,2019
・塩谷京子『探究的な学習を支える情報活用スキル』全国学校図書館協議会,2014

履修上の助言、教員からのメッセージ
★「情報サービス演習I」と「情報サービス演習II」は,同じ教科書です。
★本科目の履修には,図書館司書課程「情報サービス論」の履修が事前に必要です。「情報サービス演習I」と「情報サービス演習II」を履修の順番は特にありません。前期に「情報サービス演習II」を,後期に「情報サービス演習I」を履修しても大丈夫です。
・本科目は3年生以上の演習のため,毎回演習課題を出します。
・本科目は演習科目のため,Zoomを使用することなく,「対面」を重視した授業方法とします。初回の授業に必ず出席して,授業方法の指示を受けてください。