シラバス情報

科目名
デザイン思考入門 1Bクラス
担当教員名
荒井 美羽、杉元 葉子
ナンバリング
SAc1001
学科
2020年度 大学 教育人文学部 幼児教育学科 1年/2020〜2023年度 大学 社情デザイン学部 社情デザイン学科 1年
学年
1年
開講期
2023年度前期
授業形態
講義
単位数
2単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性
建築の企画構想、設計、設計監理及びインテリア・デザインの実務経験をもつ教員が担当し、実務におけるプロジェクトの経験を活かしながらクリエイティブな発想のプロセスを指導する。

ねらい
①科目の性格
本科目は、社会情報デザイン学科の専門科目「企画構想ラボ 企画構想科目」の領域に該当する卒業要件必修科目である。
②科目の概要
広義にいう「デザイン」には、より豊かな社会生活を実現する可能性がある。社会におけるデザインのイノベーティブな可能性に注目し、デザイナーの思考方法に学んだクリエイティブな発想法として注目される「デザイン思考」の概要を学ぶ。随所で講義に即してワークを行ない考え方とメソッドのより深い理解を図る。
③授業の方法(ALを含む)
本科目では、講義による解説を中心としつつ、要所で個人やグループによるワーク・セッションを設ける。ワーク・セッションでは「デザイン思考」の主要なメソッドや、手描きの表現などの視覚的コミュニケーションを実地に扱う。最終課題で課題に対して提案をまとめるプロセスを経験する。
実技、実験/レポート/グループワーク/レポート(表現)/PBL
④到達目標
1.「デザイン思考」の基礎的な理解を習得し説明できる。
2.「デザイン思考」の基礎的メソッドを習得し、簡単な課題の発見と解決に応用することができる。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
SA②-1 デザイン思考の修得/SA③-1 課題解決への実践力の修得

第1回
事前学習
UNIVERSAL  PASSPORTにある資料を準備し目を通しておく
90分
授業内容
オリエンテーション —講義:「デザイン思考」にできること
【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し整理する。理解が難しい点があれば、何が、なぜ、どのように理解しにくいのか考え、質問として整理する
[次回事前学習]身の回りで「よいデザイン」だと思うものを探してみて、なぜ「よい」と思うのか考えてみる
180分
第2回
授業内容
「デザイン」と何か —講義:”そもそも”から考える
【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し整理する。理解が難しい点があれば、何が、なぜ、どのように理解しにくいのか考え、質問として整理する
[次回事前学習]身の回りで改めて「よいデザイン」だと思うものを探してみる。前回との違いがあればその理由を考えてみる
180分
第3回
授業内容
「デザイン思考」概観 —講義:「デザイン思考」の5つのステップ/「デザイン思考」のマインド・セット
【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し整理する。理解が難しい点があれば、何が、なぜ、どのように理解しにくいのか考え、質問として整理する
[次回事前学習」授業中に指示する「気づき」の小課題に取り組む
180分
第4回
授業内容
<共感>1 —講義:人間中心の思考/共感のためのデザイン・リサーチ/「気づき」から出発する  ワーク・セッション:観察とインタビュー
【リアクションペーパー】【レポート(表現)】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し整理する。理解が難しい点があれば、何が、なぜ、どのように理解しにくいのか考え、質問として整理する
[次回事前学習]授業中に指示するデザイン・リサーチの小課題に取り組む
180分
第5回
授業内容
<共感>2 —講義:リサーチ成果の整理と共有  ワーク・セッション:デザイン・リサーチ/リサーチ成果の整理
【実技】【グループワーク】【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し整理する。理解が難しい点があれば、何が、なぜ、どのように理解しにくいのか考え、質問として整理する。ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークをして成果を記録・整理する
[次回事前学習]関連事例を調べる
180分
第6回
授業内容
<問題定義>1 —講義:取り組みがいのある問題  ワーク・セッション:ブレイン・ストーミング/視点の導入
【実技】【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し整理する。理解が難しい点があれば、何が、なぜ、どのように理解しにくいのか考え、質問として整理する。ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークをする
[次回事前学習]関連事例を調べる
180分
第7回
授業内容
<問題定義>2 —講義:How Might Weのかたちで課題を捉える  ワーク・セッション:HMW課題定義文の作成
【実技】【リアクションペーパー】【レポート(表現)】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し整理する。理解が難しい点があれば、何が、なぜ、どのように理解しにくいのか考え、質問として整理する。ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークをして成果を記録・整理し、レポートにまとめる
[次回事前学習]関連事例を調べる。授業での指示に従い<プロトタイプ>の材料を準備する
180分
第8回
授業内容
<アイデア創造><プロトタイプ> —講義:プロトタイプで発想する  ワーク・セッション:プロトタイプ制作とアイデア発想
【実技】【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し整理する。理解が難しい点があれば、何が、なぜ、どのように理解しにくいのか考え、質問として整理する。ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークをする
[次回事前学習]アイデアのヒントとなるものを探してみる。授業での指示に従いビジュアル表現のための用具を準備をする
180分
第9回
授業内容
ビジュアル表現とビジュアル思考 —講義:体を動かして考える  ワーク・セッション:いろいろな手描きの表現
【実技】【リアクションペーパー】【レポート(表現)】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークをして成果を記録・整理し、レポートにまとめる。さらにいろいろなビジュアル表現を試みてみる。
[次回事前学習]ビジュアル表現を駆使しながらさらにアイデアを展開してみる。授業での指示に従い<プロトタイプ>の材料を準備する
180分
第10回
授業内容
<アイデア創造><プロトタイプ> —講義:アイデアの選択  ワーク・セッション:アイデアの評価と選択
【実技】【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークをする
[次回事前学習]プロトタイプを駆使しながらさらにアイデアを展開してみる
180分
第11回
授業内容
<アイデア創造><プロトタイプ><テスト> —講義:テストから再びアイデアへ  ワーク・セッション:アイデアの展開と完成
【実技】【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークをする。アイデアとそこに至る経緯を整理しその成果をレポートにまとめる。
[次回事前学習]自分のアイデアのプレゼンテーションをイメージしてみる
180分
第12回
授業内容
プレゼンテーションとコミュニケーション —講義:誰のためのプレゼンテーションか  
【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し整理する。理解が難しい点があれば、何が、なぜ、どのように理解しにくいのか考える
[次回事前学習]授業中の指示に従い、次回からチャレンジする課題の準備をする
180分
第13回
授業内容
「デザイン思考」で課題にチャレンジ1 —ワーク・セッション:<共感>ステップ
【実技】【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションを振り返り、指定の段階までのワークが未完であれば必要に応じて補足のワークをして完成させる
[次回事前学習]プロトタイプに必要な用具・材料を準備をする
180分
第14回
授業内容
「デザイン思考」で課題にチャレンジ2 —ワーク・セッション:<問題定義>ステップ
【実技】【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションを振り返り、指定の段階までのワークが未完であれば必要に応じて補足のワークをして完成させる
[次回事前学習]課題への自分のアプローチを見直し、「デザイン思考」の学びを適応できているか確認する
180分
第15回
授業内容
「デザイン思考」で課題にチャレンジ3 —ワーク・セッション:<アイデア創造><プロトタイプ>ステップ/提案の完成
【実技】【リアクションペーパー】【レポート】
事後学習
[事後学習]ワーク・セッションを振り返り、指定の段階までのワークが未完であれば必要に応じて補足のワークをして完成させ、課題をレポートにまとめる。
15回の授業で扱ったことを通して振り返り整理して、「デザイン思考」全般に関して理解が難しい点を各自なりに調べなおす。
「デザイン思考」を自分の今後の学びにどのように生かせるか考える
90分

フィードバック
各回のリアクション・ペーパー、レポート等の提出物について、UNIVERSAL PASSPORT上または次の授業でコメントする。最終レポートはUNIVERSAL PASSPORTを用いてコメントする。
評価方法および評価の基準
リアクション・ペーパー及び各回の授業で指示する小レポートへの取り組み(60%)と最終レポート(40%)で評価し、60点以上を合格とする。
到達目標1. リアクションペーパーと小レポート(30/60%) 最終レポート(20/40%)
到達目標2. リアクションペーパーと小レポート(30/60%) 最終レポート(20/40%)

教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
使用しない
推薦書・参考文献
『デザイン思考が世界を変える〔アップデート版〕: イノベーションを導く新しい考え方』ティム・ブラウン著、千葉敏生 訳 早川書房 (2019/11/20)
『デザイン思考家が知っておくべき39のメソッド』ハッソ・プラットナー・デザイン研究所著 柏野尊徳監訳 Eirene Management School発刊 
無料ダウンロード可能 https://designthinking.eireneuniversity.org/index.php?39

履修上の助言、教員からのメッセージ
正解がない課題や授業は馴染みがない経験かもしれません。しかし、クリエイティブでイノベーティブな発想は、決まった道筋、決まった方法をたどって行きつくことができるものでもありません。そしてイノベーティブで柔軟な発想は、これからの変化の激しい社会をしなやかに生き抜くために必須になっていくと考えられているのです。最初はうまくいかなくても心配せず、のびのびとチャレンジして、ぜひ4年かけてこの新しい思考方法に習熟していく出発点をつかんでください。