シラバス情報

科目名
野外レクリエーション演習
担当教員名
飯田 路佳、相馬 満利、神田 俊平、若葉 京良
ナンバリング
NAb2050
学科
2020〜2023年度 大学 人間生活学部 健康栄養学科 2年
学年
2年
開講期
2023年度前期
授業形態
演習
単位数
1単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性
中学校・高等学校一種免許状(保健体育)の資格および全国体験活動指導者認定委員会から自然体験活動指導者(NEALリーダー)の資格を有する教員が担当し、自然の中で仲間と共に様々な活動を体験することにより、自然の美しさや厳しさに触れ、自分自身への理解、仲間への理解を深め、人としての成長を育んでいくことを目標に講義を進める。

ねらい
①科目の性格
本科目は、健康栄養学科の専門科目「健康運動領域」の「健康と運動支援」に該当する選択科目である。「生きる力」を育み、健やかな心と体、人と人とのより良い関係を築いていく上で、自然体験をはじめとした体験活動を経験することは、学生の自立にとって非常に重要である。人間は自然の一部であり、自然に生かされていることを実感できるのが自然体験活動である。子どもの頃の体験は人生の基盤であり、豊富な体験が、大人になってからのモラル、やる気などの「生きる力」を養成する。しかしながら、近年、体力低下やいじめ・自殺の多発、不登校・ひきこもりの増加など、青少年の抱える課題が問題となっており、それらは子どもの頃の体験の機会が減少していることと無縁ではない。野外活動を通じて、「自然体験活動指導者(NEALリーダー)」資格修得を目指し、指導者として青少年の抱える課題を解消し、健全な育成を図るためには、家庭、地域、学校のあらゆる場で、体験活動の機会を提供することが大切であることを自然体験を通して学ぶ。
②科目の概要
本科目では、文部科学省が制定した「指導者養成カリキュラム」に基づいた養成研修に、実習を合わせることにより、「大自然の中で、自然を生かした様々な活動を体験し、野外活動の楽しさや喜びに触れ、野外活動の理解を深める」という目標を達成し、かつ、自然体験活動指導者の資格を取り、今後、専門性の高い指導者として、計画立案、指導・助言に関われるよう、実際の体験を通じて理解し、受講学生がお互いの交流を深める。
③授業の方法(ALを含む)
1.自然体験活動研修は、実習(夏季休業中2泊3日において集中講義を実施する。 
2.自然体験活動研修(夏季休業中2泊3日の集中講義)の他に、夏季休業中に講義と演習を組み合わせて事前・事後指導を実施する。


リアクションペーパー/実技、実験/レポート/ディスカッション/ディベート/プレゼンテーション/レポート(表現)/フィールドワーク/創作、制作/ICT
④到達目標
【到達目標(=学修目標)】
1.大自然の中で、自然を生かした様々な活動を体験を通し、野外活動の楽しさや喜びに触れ、野外活動への理解を深めることができる。
2.3日間の全カリキュラムを受講し、自然体験活動指導者の資格取得を目指す。
3.協調性を重んじ、集団行動を通じて、自ら問題を掘り起こし解決できる能力を身につける。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
NA①-3 食・運動指導のためのコミュニケーション能力/NA②-3 相互理解と自己表現/NA③-3 社会における多様な人々との協働

第1回
事前学習
1.野外教育や野外活動とは何かを調べる。
2.「自然体験活動指導者(NEALリーダー)」資格とは何かを調べる。
3.事前に UNIVERSAL PASSPORT でシラバスを確認する。
4.事前に UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通す。
90分
授業内容
ガイダンス:到達目標、授業の実施方法、野外活動におけるルールとマナー【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
【次回事前学習】
1.自然体験とはどのような活動かを調べておく。
2.社会教育とは何かについて調べておく。
90分
第2回
授業内容
自然体験活動の特質を探る<1>:自然体験活動の特性、意義【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.自然体験の特質をまとめる
【次回事前学習】
1.社会教育とは何かについて調べておく。


90分
第3回
授業内容
自然体験活動の特質を探る<2>:青少年教育や学校教育における自然体験活動の意義【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】



事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.自然体験活動の意義をまとめる
【次回事前学習】
1.野外教育が時代の変遷に伴い、活動目的の変化や本質を調べておく。
90分
第4回
授業内容
自然体験活動の特質を探る<3>:自然体験活動の歴史的変遷【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.教育的な目的がどのように変化したのかをまとめる。
【次回事前学習】
1.野外教育や野外活動に必要な技術知識を考える。
90分
第5回
授業内容
自然体験活動の特質を探る<4>:対象者理解【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】

事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.対象者の特徴をまとめる。
【次回事前学習】
1.野外教育や野外活動に必要な技術知識を考える。
2.指導で必要な知識を考える。
90分
第6回
授業内容
自然体験活動の指導<1>:自然体験活動の技術、自然体験活動の安全管理(危険の回避方法、応急手当、救急処置)【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.自然体験の危険性をまとめる。
3.実習を体験し、指導に必要なテクニックについてまとめる。
【次回事前学習】
1.指導の手順を考え、学習者に必要なことを考える。
90分
第7回
授業内容
自然体験活動の指導<2>:自然体験活動の技術、プログラムの実践(アイスブレーク)【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.学習者の立場で体験をして何が必要かをまとめる。
3.実習を体験し、指導に必要なテクニックについてまとめる。
【次回事前学習】
1.チームビルディングとは何かを考え、どのような手法があるか調べておく。
90分
第8回
授業内容
自然体験活動の指導<3>:自然体験活動の技術、プログラムの実践(チームビルディング)【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.実際の体験で何を学べたかをまとめる。
3.実習を体験し、指導に必要なテクニックについてまとめる。
【次回事前学習】
1.オリエンテーリングとはどのような活動かを調べておく。
90分
第9回
授業内容
自然体験活動の指導<4>:自然体験活動の技術、プログラムの実践(オリエンテーリング)【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.実際の体験で何を学べたかをまとめる。
3.実習を体験し、指導に必要なテクニックについてまとめる。
【次回事前学習】
1.メニュー作りから必要材料の調達、必要備品をディスカッションする。
2.実際に災害に遭遇した場面を想定して、心構えや備えに必要なことを考える。
90分
第10回
授業内容
自然体験活動の指導<5>:自然体験活動の技術、プログラムの実践(防災クッキング)【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.実際の体験で何を学べたかをまとめる。
3.実習を体験し、指導に必要なテクニックについてまとめる。
【次回事前学習】
1.実際に災害に遭遇した場面を想定して、心構えや備えに必要なことを考える。
90分
第11回
授業内容
自然体験活動の指導<6>:自然体験活動の技術、プログラムの実践(防災教育体験)【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.実際の体験を基に災害遭遇時に何が必要かをまとめる。
3.実習を体験し、指導に必要なテクニックについてまとめる。
【次回事前学習】
1.これまでの体験を通じて学んだことや感じたことをまとめておく。
90分
第12回
授業内容
体験活動の企画と運営<1>:アクティビティの企画、立案【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.実習を体験し、指導に必要なテクニックについてまとめる。
【次回事前学習】
1.学習と遊びの関わり、遊びの効果についてまとめる。
90分
第13回
授業内容
体験活動の企画と運営<2>:企画したアクティビティの実践①【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.実習を体験し、指導に必要なテクニックについてまとめる。
【次回事前学習】
1.学習と遊びの関わり、遊びの効果についてまとめる。
90分
第14回
授業内容
体験活動の企画と運営<3>:企画したアクティビティの実践②【リアクションペーパー・グループワーク・フィールドワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。
2.実習を体験し、指導に必要なテクニックについてまとめる。
【次回事前学習】
1.これまでの授業の振り返りを行う。
2.認定試験の対策を練る。
90分
第15回
授業内容
認定試験およびまとめ:これまでの復習と解説、今後の資格手続きについて【リアクションペーパー・グループワーク・レポート・テスト】
事後学習
【事後学習】
1.「自然体験活動の意義を現場でどう生かすか」を考えレポートする。
2.活動を振り返り、学んだ内容をまとめる。
180分

フィードバック
1.毎回の授業で記⼊するリアクションペーパーをもとに、次回の冒頭でフィードバックを⾏う。
2.実技・実習後、全体に向けてフィードバックを⾏う。
3.リアクションペーパーや課題レポートなどの提出物にコメント・評価をつけて返却する。
4.活動記録に目を通し、コミュニケ—ションを図り、より深い学び、そして学習理解を深められるようにする。
評価方法および評価の基準
【評価⽅法】出席状況、受講態度、積極性・協調性などの総合評価とする。
【割合】到達目標のすべての項目に対して、平常点(授業に対する意欲、関⼼、態度を含む)60%、毎回のまとめ(リアクションペーパー)20%、実技テストやレポート課題20%とし、総合的に評価する。
【基準】60%以上を合格とする。単位認定には実習の参加が必須となる。

教科書
推薦書・参考文献
特に指定はありません。必要な資料は授業中に配布します。

履修上の助言、教員からのメッセージ
1.NEALリーダー資格取得可能研修とは
子どものたちの豊かな心をはぐくみ生きる力を身につけるためには体験活動が重要であることから、国は、小学校が1週間程度の集団宿泊活動・自然体験活動を展開できるように環境の整備を進めている。この一環として、文部科学省青少年課は、「青少年体験活動総合プラン」で、指導者養成とプログラム開発に取り組み、国立青少年教育振興機構の施設をはじめとする指導者養成研修実施機関等で、文部科学省が制定した「指導者養成カリキュラム」に基づいた養成研修を実施している。
本事業の3日間の全カリキュラムを修了し、登録手続きをされた方には、全国体験活動指導者認定委員会から、自然体験活動指導者(NEALリーダー)の資格を取得できる。