シラバス情報

科目名
文章創作
担当教員名
齋藤 秀昭
ナンバリング
EDc2007
学科
2020〜2024年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 芸術・文化コース 1年/2020〜2024年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 多文化・共生コース 1年/2020〜2024年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 日本語・日文コース 1年
学年
1年
開講期
2023年度前期
授業形態
演習
単位数
1単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性

ねらい
①科目の性格
文芸文化学科の選択科目として、文章創作の基本とも言えるエッセイの読解・分析や、テーマに応じる形での実作を通して、現代社会における文章(エッセイ)創作の価値について実践的に学修する。
②科目の概要
近代日本文学の優れたエッセイを読解・分析する中で、創作としてのエッセイの本質について学修し、それを自らの作品(エッセイ)として開花させる。また、受講生同士の対話、つまり双方向的な授業環境を重視して、自己表現としての〈読み〉や創作物の〈発表〉の可能性も探っていく。
③授業の方法(ALを含む)
作家や作品に関する基本的な講義もおこなうが、作品を熟読して来た受講生同士のディスカッションや創作物の発表と相互批評を取り入れた授業を展開する。
リアクションペーパー/ディスカッション/レポート(表現)/創作、制作
④到達目標
到達目標1 エッセイの実践的な創作や作品の相互批評を通して、受講者各自の日本語表現能力を養うことができる。
到達目標2 実際にエッセイを創作することで、読者を魅了する(観察とその的確な文章化に基づいた)文章創作の技法を向上させることができる。
到達目標3 優れた日本近代文学のエッセイの読解・分析を通して、文学とは何かについて考えを深め、現代におけるエッセイの存在意義について考察できるようになる。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
ED①-1 日本語運用能力・語彙力・文字知識

第1回
事前学習
日本文学史におけるエッセイ(随筆)の流れについて文学史年表や文学事典を用いて調べておく。
90分
授業内容
ガイダンス、エッセイ(随筆)とは何か(概論)【リアクションペーパー】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】森鷗外「サフラン」と荻原井泉水「星を拾う」を熟読してリアクションペーパーを完成させておく。
90分
第2回
授業内容
森鷗外「サフラン」と荻原井泉水「星を拾う」の読解と分析【リアクションペーパー】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】〈出会い〉をテーマにしたエッセイを書く準備をしておく。
90分
第3回
授業内容
〈出会い〉をテーマにしたエッセイの創作【創作、制作】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】幸田露伴「ウッチャリ拾い」と太宰治「走ラヌ名馬」を熟読してリアクションペーパーを完成させておく。
90分
第4回
授業内容
幸田露伴「ウッチャリ拾い」と太宰治「走ラヌ名馬」の読解と分析【リアクションペーパー】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】〈発想の逆転〉をテーマにしたエッセイを書く準備をしておく。
90分
第5回
授業内容
〈発想の逆転〉をテーマにしたエッセイの創作【創作、制作】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】正岡子規「飯待つ間」と中島敦「十年」を熟読してリアクションペーパーを完成させておく。
90分
第6回
授業内容
正岡子規「飯待つ間」と中島敦「十年」の読解と分析【リアクションペーパー】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】〈時間〉をテーマにしたエッセイを書く準備をしておく。
90分
第7回
授業内容
〈時間〉をテーマにしたエッセイの創作【創作、制作】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】内田魯庵「随筆問答」と井伏鱒二「「が」「そして」「しかし」」を熟読してリアクションペーパーを完成させておく。
90分
第8回
授業内容
内田魯庵「随筆問答」と井伏鱒二「「が」「そして」「しかし」」の読解と分析【リアクションペーパー】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】〈随筆・文体〉をテーマにしたエッセイを書く準備をしておく。
90分
第9回
授業内容
〈随筆・文体〉をテーマにしたエッセイの創作【創作、制作】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】夏目漱石「変な音」と伊藤整「事実と伝説」を熟読してリアクションペーパーを完成させておく。
90分
第10回
授業内容
夏目漱石「変な音」と伊藤整「事実と伝説」の読解と分析【リアクションペーパー】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】〈日常の異変〉をテーマにしたエッセイを書く準備をしておく。
90分
第11回
授業内容
〈日常の異変〉をテーマにしたエッセイの創作【創作、制作】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】川端康成「末期の眼」と尾崎一雄「いろいろの死」を熟読してリアクションペーパーを完成させておく。
90分
第12回
授業内容
川端康成「末期の眼」と尾崎一雄「いろいろの死」の読解と分析【リアクションペーパー】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】〈生と死〉をテーマにしたエッセイを書く準備をしておく。
90分
第13回
授業内容
〈生と死〉をテーマにしたエッセイの創作【創作、制作】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】寺田寅彦「浅草紙」と湯川秀樹「具象以前」を熟読してリアクションペーパーを完成させておく。
90分
第14回
授業内容
寺田寅彦「浅草紙」と湯川秀樹「具象以前」の読解と分析【リアクションペーパー】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業で学んだことをノートにまとめておく。
【次回事前学習】最終レポートを完成させておく。
90分
第15回
授業内容
受講者全員によるまとめとレポート提出【レポート(表現)】【ディスカッション】
事後学習
日本近代文学におけるエッセイの特色や優れたエッセイの条件について、受講者同士のディスカッションや講義内容から学んだことをノートにまとめておく。
90分

フィードバック
提出された課題は全て熟読して採点・評価する。
優れた提出物や発表に関しては授業内で具体的に紹介し、全員で共有をするという形でフィードバックとする。
評価方法および評価の基準
授業への参加度を含む毎回のリアクションペーパー・創作(60%)とレポート(40%)で評価し、総合評価60点以上を合格とする。
到達目標1 リアクションペーパー(20%/60%)、レポート(10%/40%)
到達目標2 リアクションペーパー(20%/60%)、レポート(20%/40%)
到達目標3 リアクションペーパー(20%/60%)、レポート(10%/40%)

教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
日本近代随筆選1 出会いの時
千葉俊二ほか編
岩波文庫
978-4003120316
推薦書・参考文献
特になし。

履修上の助言、教員からのメッセージ
★授業で扱う作品は、その作品を扱う授業日までに必ず熟読し、リアクションペーパーも完成させておくようにして下さい(これを怠ると授業を受ける意味がほとんどなくなります)。
★リアルで授業に参加する際は、4人一組で話し合いが出来るような位置で座るように心掛けて下さい(指定席にする可能性もありますので、その際は教員の指示に従って下さい)。また、ノートパソコンやタブレットを持参できる人は、持参すると創作がスムーズに捗ります。
★授業では自作の発表もしてもらいます。自ら朗読するという形になりますので、小さな朗読会に臨む感じで気軽にやりましょう。

以下はオンライン授業も並行して行う場合が生じた際の注意事項です。
★Zoomのアプリをパソコンにインストールし、こまめに「設定」の画面からアップデートをしておくこと。
★Zoomに参加する際は、大学から与えられている十文字のアカウント(メールアドレス)を使用し、個人のメールアドレスは使わないこと。
★オンライン授業も双方向での話し合いを重視しますから、Zoomから参加する際、ビデオ(カメラのことです)は必ずオンにして下さい(コミュニケーションは相手の表情その他全体を通して実現されるものですので、これは必須とします)。
★通信環境や機材に不安がある人は、しっかり大学の教務と相談して善処するようにして下さい(今後の大学生活や就活にも大いに役立ちます)。