シラバス情報

科目名
卒業研究ゼミナール 0Pクラス
担当教員名
設楽 優子
ナンバリング
EBm4110
学科
2020〜2024年度 大学 教育人文学部 児童教育学科 3年
学年
3年
開講期
2023年度前期、2023年度後期
授業形態
演習
単位数
2単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性

ねらい
①科目の性格
 児童教育学科の専門科目区分「演習」の3年次必修科目である。同「演習」の4年次必修「卒業研究」への準備となる科目。
 自分が探求したい研究分野の学びを深め、研究や調査の方法を学び、4年次の卒業研究の本体となる考察を行うことが必須である。
②科目の概要
 履修生が英語音声学・音韻論から学びたい場合、まず母語音声への関心を持ち、外国語でのミスコミュニケーションの原因を分析、外国語教育の先行調査研究などを読んでほしい。
 これまで設楽が担当した本科目では、日本の児童英語教材(B.B.カード等)や、発音と綴りの関係を学ぶ教材を実際に使い、絵本・ポップスの歌詞の英語についても研究し、国語音韻や学校英文法の探求的研究の本も精読した。
③授業の方法(ALを含む)
 履修生の関心により、担当教員は基礎的文献を指示し、重要な部分は授業時間内の対話的精読を行う。履修生も情報収集をし、授業の内外で整理・論考を行う。レポートを課し、卒業研究へとつなげる。
レポート/ディスカッション
④到達目標
1. 計画的に発表資料・レポートを作成・提出できる
2. 他者の意見を柔軟に取り入れ、自身の研究に活用できる
3. 自分自身の論考を、先行の調査・研究や第1次データをもとに、明確に文章表現できる
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
EB①-1 教育活動の組み立て/EB②-1 他者との協働、役割・職務遂行/EB③-3 主体的・継続的学修

内容
 本年度、本教員のゼミ生は1名なので、対話とレポートで研究を深めたい。大学生などを対象として、調査または言語学的実験ができれば、よい卒業研究論文につながる。
各授業回における授業外学習の内容・所要時間
資料・文献・調査報告・論文を読み、レポート発表の準備(120分)、卒業研究の研究計画・発展(60分)、計180分

フィードバック
口頭発表に口頭でコメントし、レポートにコメントをつけて返却する。
評価方法および評価の基準
目標1. 前期10%/20% 後期10%/20%
目標2. 前期10%/20% 後期10%/20%
目標3. 前期30%/60% 後期30%/60% これらを合わせ60%以上を合格とする。

教科書
推薦書・参考文献

履修上の助言、教員からのメッセージ
 どうしても今までの関心が続かない場合、6月までであれば、以下のことを研究してもサポートができる。
<英語音声・音韻に関係する研究を行う場合の参考情報>
 英語音声のやりとりを多く取り入れた小学校中学年の外国語活動は、皮肉にも、日本人の話す英語の日本語なまりを強化しているという現状がある。これは、読み書きを導入する前に、児童が外国語の音声を正確にまねたとしても、そのままでは長時間記憶しにくく、言語を記憶したいと思ったら、頭の中で母語の音に結び付けるしか方法がないためと考えられる。学習者が対面や動画などでも通じる英語を身につけたいのであれば、英語での外国語活動の初期から、通じる発音自体と同時に、発音と書き言葉の対応関係も学ぶ方が近道である。聴者・視者であるならば、聞き話し読み書きをバランスよく学ばないと、その言語を身につけたとは言い難い。また、すでに学習初期にあるとは言えない年齢の学習者も、一度はこの対応関係の基本を学びなおし、母語と外国語の「言語的機能を持つ音声の特徴」の相違を身につける必要がある。英語の発音とつづりの対応関係は、使用頻度の高い単語では不規則なことが多いが、多くの英単語に当てはまる規則性はあり、学習を助ける。国語教育で特殊拍の書き方は整理して教えられているが、外国語教育においては、特殊なものよりも規則的なことを重点的に教えるべきである。