シラバス情報

科目名
保育実習Ⅰ(施設)
担当教員名
鈴木 晴子、向井 美穂、金 允貞、土屋 由、潮谷 恵美
ナンバリング
EAh3069
学科
2020〜2023年度 大学 教育人文学部 幼児教育学科 3年
学年
3年
開講期
2023年度前期、2023年度後期
授業形態
実習
単位数
2単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性
担当教員が保育・幼児教育、障害児保育・教育、心理相談、社会福祉事業等に携わってきた実務経験を活かし、学生の事前事後指導、訪問指導と配属実習先の施設職員との連携を行う。又、配属実習中には保育士資格を持つ各実習先福祉施設職員から保育実践の指導を学生が受ける。

ねらい
①科目の性格
本科目は学科専門科目「フィールドワーク(実習)」に位置づく選択科目である。「保育実習Ⅰ(保育所)」とともに保育士資格取得の必修科目の1つである。「保育実習総論Ⅰ」は本実習の事前事後指導の科目にあたり、原則同時履修とする。これら3科目の修得後、さらに4年次に「保育実習総論Ⅱ」と「保育所保育実習Ⅱ」もしくは「保育実習総論Ⅲ」と「施設実習Ⅱ」を選択履修することも資格取得に必須である。本科目の履修は本学科「実習の手引き」の内容を踏まえ、実習配属の要件を満たしているものに限る。
②科目の概要
3年次に保育所を除く児童福祉施設、障害者支援施設等で、11日〜12日間(実実習時間90時間)の実習を行う。宿泊実習が原則となっている。施設における支援を行う保育士として必要な資質を、実践を通して体験的に学び、養う。
③授業の方法(ALを含む)
配属先の担当職員の指導のもと、実習プログラムに沿って、実践、記録、省察、自己評価、次の課題を設定する経験を繰り返しながら子どもや利用者への関わり方、支援の習得に向かっていく。【実習】
実習・インターンシップ/論文
④到達目標
 本実習は「保育実習総論Ⅰ」の指導をふまえ「事前−実習中−事後」に一連の指導を受けて実習として認められる。以下の5点を本実習の目標とし、自己課題に取り組む。
1 施設実習園の理解を踏まえて、児童や利用者の方と共に生活し、実習する。児童福祉施等の役割、社会的意義、子どもの権利の尊重について体験的に理解し、説明、記述できる。
2 施設内で取り組まれている日常生活に関わる基本的な援助技術等を具体的に学び、実践できる。
3 利用児・者の理解、関係の形成、子どもの権利を尊重した適切な関わりを実践できる。
4 支援計画の理解と活用および記録に基づいた自己省察と自己評価について具体的に理解し、説明、記述できる。
5 施設における保育士の職務や役割、他職種との連携を具体的に理解し、説明、記述できる。基本的な部分については指導を受け、実践できる。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
EA①-3 保育実践/EA②-1 子どもの人権尊重/EA③-5 問題意識、解決に取り組む姿勢

内容
「事前指導⇒配属先の発表⇒実習施設の事前報告書作成⇒オリエンテーション報告書の提出⇒実習開始⇒巡回指導を受ける⇒事後指導⇒個別指導」の流れに則って進める。
実習の事前事後指導を行う「保育実習総論Ⅰ」との同時履修が望ましい。
<施設での実習の方法と内容>  実習の方法は主に2点。その他については施設の種類や対象年齢、施設実習園の方針等によって異なる。
①日常生活全般の流れに沿って環境を整え、集団生活の中での基本的生活習慣や社会性を個々に応じた計画に基づいて支援する。
②食事、排泄、入浴、着脱衣の生活処理能力としてのADL(日常生活動作)の自立を支援し、必要な援助を行う。
・実習後、日誌を書くことによって保育体験の中身を自分自身で振り返ることと、実習指導者から反省会等の場で直接指導を受けたり、日誌への講評を頂く過程で、日々の実習での学びを積み重ねていく。
実習内容は以下のとおり。
1.施設の役割と機能(1)施設の生活と一日の流れ(2)施設の役割と機能
2.子ども・利用者の理解(1)子ども・利用者の観察とその記録(2)個々の状態に応じた援助やかかわり
3.養護や援助内容・生活環境
(1)計画に基づく活動や援助(2)子ども・利用者の心身の状態に応じた対応(3)子ども・利用者の活動と生活の環境(4)健康管理、安全対策の理解
4.計画と記録(1)支援計画の理解と活用(2)記録に基づく省察・自己評価
5.専門職としての保育士の役割と倫理(1)保育士の業務内容(2)職員間の役割分担や連携(3)保育士の役割と職業倫理
各授業回における授業外学習の内容・所要時間
【事前予習】「保育実習総論Ⅰ」での学習とこれまで習得してきた保育士資格取得に関わる学びを確認する。施設、施設利用児・者、専門的援助と専門職に関わる基本事項等を学習し、実習先調べのレポート、実習計画等を作成する。1時間30分程度もしくはそれ以上の事前学習時間を要する。
【事後学修】実習中は毎日実習終了後、実習日誌の記録を行う。実習期間終了後には実習全体の振り返りを記録する。その他提出課題等に取り組み、実習の成果と課題を明確にする。1時間30分程度もしくはそれ以上の事後学習時間を要する。

フィードバック
学生へのフィードバックは、保育実習総論Ⅰの授業時間内並びに必要に応じて設定する個別面談等にて実習先からの評価、実習担当教員からの評価等について伝えることとする。
評価方法および評価の基準
大学指定の評価表に基づいて実習先からの評価を受ける。評価表は「実習生としての姿勢」、「援助に関する事項」、「保育士への志向性」の3つの項目ものもとに細分化した項目各4個、さらに「総合評価」、「所見」で構成されており、「所見」以外は5段階評価と概要を記入していただく。加えて、教員から事前(主に「保育実習総論Ⅰ」)学内指導、実習日誌の内容を踏まえて、実習目標を達成したかについて幼児教育学科実習委員会で検討し、大学で総合的な評価への読み替えを行う。保育・援助等への実践の取り組み態度、日誌の記録や課題提出について評価する。そして、到達課題を達成したかについて実習担当教員で検討し、大学で総合的な評価への読み替えを行う。総合して60点以上を合格とする。  


教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
実習の手引き
十文字学園女子大学 教育人文学部 幼児教育学科
推薦書・参考文献
【参考文献】「ひと目でわかる 保育者のための児童家庭福祉データブック」一般社団法人全国保育士養成協議会監修/西郷泰之、宮島 清編集, 中央法規
【参考文献】「新 基本保育シリーズ 20 保育実習」公益財団法人児童育成協会 監修 /近喰晴子他 編集,中央法規

履修上の助言、教員からのメッセージ
履修にあたっては、本学科「実習の手引き」をよく確認すること。特に、履修、実習配属の要件があることに注意すること。