シラバス情報

科目名
音楽表現基礎技能 05クラス(再履修)
担当教員名
薮崎 伸一郎、市川 節子、矢部 尚子、浜野 範子、山賀 英美、二宮 紀子
ナンバリング
EAg1056
学科
2020〜2023年度 大学 教育人文学部 幼児教育学科 1年/2021年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 日本語・日文コース 1年
学年
1年
開講期
2023年度後期
授業形態
演習
単位数
2単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性

ねらい
①科目の性格
本科目は幼稚園教諭、保育士を目指す人にとって欠かせない音楽上の基礎知識や技能を学ぶものである。2,3年次開講の「音楽表現応用」に引き継がれ、3年次開講の「保育内容の指導法(音楽表現)」の受講に必要となる基礎的内容を扱うので強く履修を勧める。
②科目の概要
楽典をはじめとする音楽に関する基礎的な理論を学びながら、保育者として身に着けておきたいピアノ演奏の基礎技術習得を目ざす。入学時ピアノ未経験者もバイエルピアノ教則本を修了し、子どもの歌を弾き歌いできる力、簡単なコードネーム奏ができる力をつけることが単位認定の必須要件である。
③授業の方法(ALを含む)
授業はML教室での理論的学びと一人ひとりに対応したピアノレッスンを組み合わせた形で行われる。授業の半分の時間をMLでピアノを弾きながら楽典、和声理論、子どもの歌の伴奏法を学び、もう半分の時間は各レッスングループ(3〜4名)がお互いのレッスンを見学しながら一人ひとりレッスンを受ける。レッスン曲はバイエルピアノ教本を基本とし、経験値に応じた課題曲を課す。授業のまとめとして、理論の筆記試験とピアノの実技試験が行われる。
ミニテスト/実技、実験
④到達目標
1.子どもと音楽活動を行う際に必要となってくるピアノ演奏ができる。
2.音楽の基礎的な理論を理解し、子どもの歌の特徴を分析できる。
3.自身の演奏能力に応じたアレンジをして弾き歌いすることができる。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
EA①-3 保育実践/EA②-4 保育者の感性/EA③-5 問題意識、解決に取り組む姿勢

第1回
事前学習
【事前学習】レッスンを受けるピアノ曲を準備する。
90分
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)子どもの歌を歌詞及びドレミで歌うことで音の高低の変化を理解する。レターサインで書く。拍を取りながら歌い拍とリズムの関係を知る。
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)学んだことを復習する。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)レターサインでの記譜を完成させる。プレレッスン3を予習する。
180分
第2回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)子どもの歌をレターサインとスティックノーテーションで書き、リズムを理解する。音符について理解する。左手で弾く伴奏和音を考える。
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)記譜したものを歌いながら弾けるようにする。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)レッスン1,2を予習する。
180分
第3回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)和音(三和音、七の和音、和音の音度、基本形、転回形、コードネームC、F、G)について
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)プレレッスン1、2、3、6を復習する。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)スリーコードを使って弾き歌いする。
180分
第4回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)コードネーム奏をする。コード譜を見て左手伴奏譜を書く。
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)コード譜を完成させる。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)課題をコード奏しながら歌う練習をする。
180分
第5回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)ハ長調の歌のコード奏。属七の和音について理解する。
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)コード譜の復習をする。属七の和音を使えるようにする。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)バイエル教本からC、F、Gmajorの音階を弾いてくる。
180分
第6回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)長音階を理解する。C、F、Gmajorの音階。
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)レッスン8を復習する。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)レッスン9を予習する。
180分
第7回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)長音階を理解する。D、B、E♭majorの音階。
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)レッスン9を復習する。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)レッスン10を予習する。
180分
第8回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)調号と五度の連関
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)レッスン10を復習する。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)レッスン11を予習する。
180分
第9回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)C、F、G、DmajorのⅠ-Ⅳ-Ⅰ-Ⅴ-Ⅴ7-Ⅰのカデンツ。和音の連結について理解する。
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)レッスン11に書いてあるカデンツを弾けるようにする。レッスン12、13に掲載されている歌の課題をやる。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)レッスン17、18を予習する。
180分
第10回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)和音の種類と音階上のコード
 
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)レッスン17、18を復習する。レッスン14、15に掲載されている歌の課題をやる。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)レッスン18、音階上のコードをかけるようにする。(Cmajor)
180分
第11回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)借用和音の理解
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)レッスン22を復習する。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)レッスン18、音階上のコードを書けるようにする。(G、Dmajor)
180分
第12回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)転調する曲の和音の理解
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)レッスン24を復習する。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)レッスン18、音階上のコードを書けるようにする。(Fmajor)
180分
第13回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)コード譜を書くために必要な知識、和音分析をするために必要な知識について(Fmajorの歌のコード譜、和音分析)
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)課題を完成させる。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。(МL)特にレッスン11、18を中心に学んだことを振り返る。
180分
第14回
授業内容
(レッスン室での学び)各自の課題に応じたグループ単位の個人レッスン
(МLでの学び)МLでの学びのまとめ・コード譜を見て左手伴奏譜を書く。子どもの歌の和音分析をする。
事後学習・次回事前学習
【事後学習】(レッスン)レッスンで学んだことを復習する。(МL)課題の振り返りをする。
【次回事前学習】(レッスン)課題曲を練習する。
180分
第15回
授業内容
まとめ・それぞれの課題に応じたピアノ演奏を行う。
事後学習
【事後学習】(レッスン)レッスンを通して学んだことを復習する。(МL)学んだ音楽理論を振り返る。
90分

フィードバック
МL教室での学びの中で行われるコード譜を書く課題、教科書に掲載されているワーク、子どもの歌の和音分析の課題などは模範解答が示し、理解度に応じた解説を行う。
評価方法および評価の基準
到達目標1は授業への参加度(10%/100 %)、実技試験(60%/100%)を目安に総合的に判断される。
到達目標2、3は筆記試験(30%/100%)を目安に総合的に判断される。
欠席が多いあるいは学習意欲に著しく欠けると担当教員が判断した場合は、試験受験は不可とする。
筆記試験、実技試験とも合格点に達しなかった場合は再試験を行う場合がある。  

教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
子どもの歌・ピアノ伴奏のしくみ
二宮紀子
音楽之友社
978-4-276-10057-2
推薦書・参考文献
・バイエル教則本を修了していない学生:「標準バイエルピアノ教則本」または「全訳バイエルピアノ教則本」全音楽譜出版社を用意すること。
・バイエル教則本修了者の課題:担当教員と相談の上決定する。(全音ピアノピース、ピアノコスモス、トンプソン現代ピアノ教本、ショパンワルツ集など、あらゆるピアノ教本から選曲する。)

履修上の助言、教員からのメッセージ
保育現場で求められる子どもの歌のピアノ伴奏やリズム活動でのピアノ演奏ができる力を身につけましょう。楽譜が読め、音楽の仕組みを理解し、基本的なピアノ奏法を学んで、子ども達と音楽活動ができる力をつけましょう。毎日の練習が大きな成果をもたらします。少しずつでも毎日練習しましょう。理論は演奏を助けるものとして位置付けています。理論と実践を両輪に総合的に学び、音楽する力を養いましょう。  
履修上の注意点
・本科目は後期開講科目なので、ピアノの演奏技術の習得としては、前期は自習をして後期に備える。特に初心者は後期のみでバイエル修了程度の演奏力を身につけるために、前期の間に学習を進め、60番くらいまで弾けるようにしておくことが望ましい。
・バイエルにおける自習は、独学あるいはピアノ学習のできる機関で習うなど方法は各自で選択する。ただしピアノ担当の教員との相談は、いつでも研究室を訪れれば可能である。またピアノ初心者に対し対策講座など開かれるので積極的に参加すること。
・バイエルピアノ教則本修了の認定は、本学の音楽教員が修了とみなした学生に限る。大学外での修了は考慮するが、バイエルピアノ教則本修了程度の実力を有しているかどうかの最終判断は、担当教員が行う。
・経験者は、前期は自習してレベルを保つことに努め、授業での課題は担当の教員と授業の最初に相談し決定して進めていく。