シラバス情報

科目名
保育内容総論 2Aクラス
担当教員名
横井 紘子
ナンバリング
EAc3027
学科
2020〜2023年度 大学 教育人文学部 幼児教育学科 3年
学年
3年
開講期
2023年度後期
授業形態
演習
単位数
2単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性
保育現場での保育経験のある教員が、自身の保育実践を活かした授業を展開する。

ねらい
①科目の性格
この科目は、幼児教育学科の学科専門科目であり、幼稚園教諭免許状および保育士資格取得のための必修科目である。5領域からなる保育内容を学習し、教育実習へと向かうための総まとめの科目という性格をもつ。
②科目の概要
幼稚園や保育所、幼保連携型認定こども園において、どのような環境や保育内容が子どもにとってふさわしいかについて総合的に考える視座を養う。これまでの各授業や実習を振り返り、子どもにして欲しい経験、必要な経験などを具体的に考え、それを具現化するための園環境、保育方針、保育内容、教育課程や指導計画等をグループで設計・作成し、発表する。
③授業の方法(ALを含む)
6-8人のグループで、幼稚園(保育所、幼保連携型認定こども園)を作り、発表する。所在地の社会・文化・自然特性と政策、園の教育・保育理念、園舎・園庭の設計、教育課程(全体的な計画)と年間指導計画の作成、特徴的な活動などを考えて、園を設計していく。グループで工夫し、資料を作成して発表を行い、質疑応答を通して、保育内容や領域の総合性等への理解を深める。
レポート/グループワーク/ディスカッション/プレゼンテーション/レポート(表現)/ロールプレイ・模擬授業/創作、制作
④到達目標
到達目標1.幼稚園教育要領および保育所保育指針における領域と領域間の関係について理解し、説明することが出来る。
到達目標2.幼稚園および保育所における保育内容を吟味し、批判、評価することが出来る。
到達目標3.乳幼児期にふさわしい保育の全体的な計画を自ら工夫して作成することが出来る。
到達目標4.自分の考えや構想、計画について、わかりやすく伝えることが出来る。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
EA①-4 指導案作成・実践/EA②-5 表現・コミュニケーション/EA③-5 問題意識、解決に取り組む姿勢

第1回
事前学習
[事前学習]シラバスを確認し、この授業で行うグループワーク通す昨活動のねらいを理解しておく。UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べて整理する。保育内容の5領域のねらいと内容を確認しておく。( 90分)
授業内容
保育内容とは何か
保育内容の5領域のねらいと内容について、これまでの領域の基礎的事項および保育内容の指導法の授業でで学習したことを確認する。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目として整理しておく。( 90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。幼稚園設置基準、児童福祉施設最低基準等を調べて、園づくりに必要な要素を確認しておく。どこの市町村に園を開設するかを考えておく。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第2回
授業内容
グループワーク1「私たちの幼稚園・保育所をデザインする」①名称/基本情報の決定
グループに分かれて、幼稚園の開設場所、園名、規模等の基本設定を決める。幼稚園設置基準を参照する。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目として整理しておく。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。園を開設する市町村の社会構造、歴史文化、産業、自然環境、教育振興基本計画、子ども・子育て支援事業計画等を調べて簡単なレポートにまとめておく。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第3回
授業内容
グループワーク1「私たちの幼稚園・保育所をデザインする」②教育方針の設定
開設する市町村の特徴を踏まえ、グループメンバーの理想とする保育のあり方の意見を出し合って、園の教育方針を決める。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目として整理しておく。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。自分の通っていた園やこれまで実習した園などの特徴で参考にしたい要素をまとめておく。園の設計に関するウェブサイトや参考文献等を検索し、国内外の園のデザインとそのコンセプトについて調べて簡単なレポートにまとめておく。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第4回
授業内容
グループワーク1「私たちの幼稚園・保育所をデザインする」③園舎・園庭の設計(安全性・機能性・創造性・経験の多様性等に配慮)
園舎と園庭の設計をするチームに分かれて設計する。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目として整理しておく。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。園の特徴的な保育内容や年間行事について構想し、簡単なレポートにまとめておく。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第5回
授業内容
グループワーク1「私たちの幼稚園・保育所をデザインする」④保育内容の吟味(子どもたちが取り組む活動や経験の意味、保育的意図やねらいを考える)
園の特徴的な保育内容や年間行事について、その市町村の特性、園の教育方針を踏まえて、子ども主体の視点を大切にしながら決めていく。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目として整理しておく。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。これまでのグループワークの内容を踏まえて、園の特長・特色を整理しておく。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第6回
授業内容
グループワーク1「私たちの幼稚園・保育所をデザインする」⑤幼稚園の特長・特色の明確化
グループでの第一回目の発表に向けて、幼稚園の特長・特色の明確化を図り、グループ内で共有する。発表の内容の吟味、役割分担などについて話し合う。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目として整理しておく。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。グループ発表(プレゼンテーション)の素材(スライドや設計図など)を用意する。グループメンバー間で発表の練習をしておく。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第7回
授業内容
グループごとの発表①1回目(園の教育方針や園舎、園環境の特徴について)質疑応答
1グループ15〜20分間のプレゼンテーションを行い、質疑応答する。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]発表したグループはフロアからの意見をまとめる。プレゼンを聞いた園に関しては、参考になった点、工夫が見られる点など整理して小レポートにまとめる。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。グループ発表(プレゼンテーション)の素材(スライドや設計図など)を用意する。グループメンバー間で発表の練習をしておく。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第8回
授業内容
グループごとの発表①2回目(園の教育方針や園舎、園環境の特徴について)質疑応答
1グループ15〜20分間のプレゼンテーションを行い、質疑応答する。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]発表したグループはフロアからの意見をまとめる。プレゼンを聞いた園に関しては、参考になった点、工夫が見られる点など整理して小レポートにまとめる。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。グループ発表(プレゼンテーション)から見えてきた課題と改善点について整理しておく。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第9回
授業内容
グループワーク2「教育課程・指導計画等の作成」①作成した保育内容の再考・検討
発表に対する質問や意見、感想を踏まえて、作成した内容の再考と検討を行う。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目として整理しておく。授業時にグループで話し合った内容を整理しておく。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。特徴的な保育内容の具体化のために必要と思われる情報を収集しておく。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第10回
授業内容
グループワーク2「教育課程・指導計画等の作成」②園の特性を生かした保育内容の具体化(地域特性を反映した取り組みなど)
地域特性を活かしているか、教育方針が保育内容に反映されているかなどの視点をもち、実現可能性を見据えながら具体化を図る。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目として整理しておく。授業時にグループで話し合った内容を整理しておく。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。教育課程、指導計画について、その必要性と作成の留意点について確認しておく。参考となる指導計画等を検索してみる。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第11回
授業内容
グループワーク2「教育課程・指導計画等の作成」③保育内容にもとづいた教育課程/指導計画(週案・日案)/行事計画等の作成
園の特性や教育方針を反映した教育課程/年間指導計画等を作成する。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目として整理しておく。授業時にグループで話し合った内容を整理しておく。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。2回目の発表(入園説明会)に向けての準備をする。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第12回
授業内容
グループごとの発表②1回目(園のパンフレットを作成し、役割を決めて入園説明会を開く)
入園説明会の形式で、自園の特長について発表する。保護者の視点に立って質疑応答と意見交換を行う。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]発表したグループはフロアからの意見をまとめる。プレゼンを聞いた園に関しては、参考になった点、工夫が見られる点など整理して小レポートにまとめる。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。グループ発表(プレゼンテーション)から見えてきた課題と改善点について整理しておく。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第13回
授業内容
グループごとの発表②2回目(園のパンフレットを作成し、役割を決めて入園説明会を開く)
入園説明会の形式で、自園の特長について発表する。保護者の視点に立って質疑応答と意見交換を行う。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]発表したグループはフロアからの意見をまとめる。プレゼンを聞いた園に関しては、参考になった点、工夫が見られる点など整理して小レポートにまとめる。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。グループ発表(プレゼンテーション)から見えてきた課題と改善点について整理しておく。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第14回
授業内容
まとめ—子どもの経験を総合的に捉える視点の獲得①「領域」の窓から子どもの経験を捉える
遊びの中に見られる領域の総合性、関係構造を整理して理解する。自園の保育の中での扱われ方を確認する。
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目として整理しておく。授業時にグループで話し合った内容を整理しておく。(90 分)
[次回事前学習]UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通し、キーワードについて調べておく。これからの保育課題としてのESDについて、調べておく。(90分)
所要時間は記述内容を参照
第15回
授業内容
まとめ—子どもの経験を総合的に捉える視点の獲得②ESDを理解し保育を見つめ直す
地域の伝統文化や自然環境などの特性を活かし、大切に継承し保全していくための主体者を育てる教育・保育について、持続可能な開発のための教育(ESD)について理解する。その観点から自園を見つめ、園の特性を踏まえたこれからの保育を構想する。
事後学習
[事後学習]授業で取り扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目として整理しておく。グループで作成した自分たちの幼稚園の特性を確認し、一人一人が自分でテーマを考えて発展的な課題学習を行う。(90 分)
所要時間は記述内容を参照

フィードバック
グループワークによる成果物は発表時にコメント,評価する。期末課題は、後日クラス全体へのコメントを行い、返却する。
評価方法および評価の基準
グループ活動への取組みの姿勢とプレゼン内容(20%)、グループ活動による作成資料の提出(50%)、学期末のレポート(30%)とし、総合評価60点以上を合格とする。
到達目標1.グループ課題提出(10%/50%)、学期末レポート(10%/30%)
到達目標2.グループ課題提出(20%/50%)、学期末レポート(10%/30%)
到達目標3.グループ課題提出(20%/50%)、学期末レポート(10%/30%)
到達目標4.プレゼンテーション(20%/20%)

教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
幼稚園教育要領解説
文部科学省
フレーベル館
978-4-577-81447-5
保育所保育指針解説
厚生労働省
フレーベル館
978-4-577-81448-2
幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説
内閣府・文部科学省・厚生労働省
フレーベル館
978-4-577-81449-9
推薦書・参考文献
『最新保育資料集』ミネルヴァ書房
適宜、紹介する

履修上の助言、教員からのメッセージ
この授業は演習であり、6〜8人のグループを作り、グループ毎に幼稚園を設計し発表していきます。仲間と討議し、作業を分担してすすめていくグループワークが基本であり、主体的な参加が必須です。最後の入園説明会では、幼稚園の先生になりきって、自園の特長をアピールして下さい。学期末には、個人での課題提出も求められます。