教員名 : 杉元 葉子
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科目名
課題解決ゼミナール 2Aクラス
担当教員名
杉元 葉子
ナンバリング
NEa1004
学科
2021年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 芸術・文化コース 2年
学年
2年
開講期
2023年度後期
授業形態
演習
単位数
2.00単位
実務経験の有無
有
実務経験および科目との関連性
建築の企画構想から設計、設計監理の実務経験を持つ教員が担当し、プロジェクトを統括した経験を活かしてチームで課題を定義し解決に導くプロセスを指導する。
ねらい
①科目の性格
全学部全学科の共通科目の領域「ゼミナール」の選択科目である。チームによる課題の的確な把握と解決の経験を積み、課題に向き合う技術と態度を獲得することを目的とする。
②科目の概要
異分野混成のチームで、生活を豊かにする具体的な課題に取り組む。チームによるプロジェクト遂行の意義の了解のためのワークから、課題の発見、定義、解決へのアイデア創出を経て提案とそのプレゼンテーションを実地に行い、基本的メソッドを学修する。
③授業の方法(ALを含む)
簡単な講義と、それを踏まえたグループワークによる授業とする。グループワークは所属学科混成のチームで行い、学生の多様性を活かしながら行う。グループワークでは、ブレーン・ストーミング、KJ法によるアイデア整理、Jamboardをはじめとするデジタルな道具の活用、プロトタイピングによる発想と検証、ディスカッション、提案書の作成、プレゼンテーションなどを修得する。
リアクションペーパー/実技、実験/グループワーク/ディスカッション/プレゼンテーション/レポート(表現)/PBL/創作、制作
④到達目標
1.多様なメンバー構成のチーム内で、自分の特質を活かして主体的にチームに参加し、積極的に活動できる。
2.多様なメンバー構成のチーム内で、自分の特質を活かしてデザイン・リサーチをし、クリエイティブに課題を把握する過程に貢献することができる。 3.多様なメンバー構成のチーム内で、自分の特質を活かしてクリエイティブにアイデアを展開し、提案としてまとめ、発表する過程に貢献することができる。 ⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
NE⑤-1 課題発見・分析能力/NE⑤-2 課題解決能力
第1回
事前学習
UNIVERSAL PASSPORTにある資料を準備し目を通しておく。課題を解決することとチームでワークすることについて、今までの経験を振り返り、どのような難しさがあったか、またどのような成功の体験があったか、それらは何が原因だと思うか簡単にペーパーにまとめる。
90分
授業内容
オリエンテーション —ミニ・レクチャー:これからの社会と「チーム力」/「クリエイティブ・シンキング」「デザイン思考」概論/課題解題
【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]講義を振り返り要点を整理する。理解が不十分な内容や疑問点を整理しておく
[次回事前学習]チームで課題に取り組むことの意味、難しい点などを各自考察しておく 180分
第2回
授業内容
チーム・ビルディング1 [外部講師]
【実技】【グループワーク】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]講義を振り返り要点を整理する。理解が不十分な内容や疑問点を整理しておく
[次回事前学習]授業中の指示に従って準備する 180分
第3回
授業内容
チーム・ビルディング2 [外部講師]
【実技】【グループワーク】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業を振り返り要点を整理する。理解が不十分な内容や疑問点を整理しておく。オリエンテーションの事前学習を見返し、チームでのワークについて改めて気づいた点を整理する
[次回事前学習]授業中の指示に従い、課題に関わる予備的考察とデザイン・リサーチを行なっておく 180分
第4回
授業内容
<気づき>からはじめる —ミニ・レクチャー:「デザイン思考」における<共感>ステップについて/デザイン・リサーチと<気づき> ワーク・セッション:<気づき>のワーク/デザイン・リサーチの計画
【PBL】【実技】【グループワーク】【ディスカッション】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]各チームの計画に従いデザイン・リサーチを行う 関連事例を調べる
[次回事前学習]リサーチ結果をわかりやすく整理しておく 180分
第5回
授業内容
デザイン・リサーチと成果の共有 —ミニ・レクチャー:<共感>の共有 ワーク・セッション:デザイン・リサーチ/リサーチ成果の共有
【PBL】【実技】【グループワーク】【ディスカッション】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークを行う。各チームの成果に従いデザイン・リサーチをさらに進める
[次回事前学習]関連事例を調べる リサーチ成果をわかりやすく整理しておく 180分
第6回
授業内容
リサーチ成果の構造化 ーミニ・レクチャー:共有から発想へ—KJ法 ワーク・セッション:KJ法/デジタルホワイトボード
【PBL】【実技】【グループワーク】【ディスカッション】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークを行う
[次回事前学習]リサーチ成果についての<気づき>を拾い出し整理する 180分
第7回
授業内容
視点の導入 ーミニ・レクチャー:独自の<視点>について ワーク・セッション:課題をつかむためのブレインストーミング(発散的ステージ)/デジタルホワイトボード
【PBL】【実技】【グループワーク】【ディスカッション】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークを行う
[次回事前学習]導入した<視点>の案に応じてどのような課題が定義できるか可能性を洗い出しておく 180分
第8回
授業内容
チームが取り組む課題の模索 —ミニ・レクチャー:「デザイン思考」における<問題定義>ステップについて ワーク・セッション:課題をつかむためのブレイン・ストーミング(収束的ステージ)
【PBL】【実技】【グループワーク】【プレゼンテーション】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークを行う
[次回事前学習]課題の案をの可能性をさらに展開し、整理しておく 180分
第9回
授業内容
チームが取り組む課題の決定 —ミニ・レクチャー:How Might We課題定義文について ワーク・セッション:課題決定のためのディスカッション(収束的ステージ)
【PBL】【実技】【グループワーク】【ディスカッション】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークを行う
[次回事前学習]次のアイデア創造に向けて関連事例をリサーチする 180分
第10回
授業内容
アイデアの創造1 —ミニ・レクチャー:「デザイン思考」における<アイデア創造><プロトタイプ>ステップについて ワーク・セッション:アイデア創造のためのプロトタイプを用いたブレイン・ストーミング(発散的ステージ)
【PBL】【実技】【グループワーク】【ディスカッション】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションの成果を見直し、必要に応じて補足のワークを行う
[次回事前学習]アイデアをさらに展開しておく プロトタイプ制作の準備をする 180分
第11回
授業内容
アイデアの創造2 —ミニ・レクチャー:アイデアの選択について ワーク・セッション:アイデア選択のディスカッション(収束的ステージ)
【PBL】【実技】【グループワーク】【ディスカッション】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションの成果を見直してアイデアを整理し、必要に応じて補足のワークを行う
[次回事前学習]いくつかのアイデアのプロトタイプをテストができる形で準備する 180分
第12回
授業内容
アイデアの創造3 —ミニ・レクチャー:「デザイン思考」における<プロトタイプ><テスト>ステップについて ワーク・セッション:アイデアをプロトタイプでテストする/アイデアの修正・展開へのブレーンストーミング(発散的ステージ)
【PBL】【実技】【グループワーク】【ディスカッション】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションの成果を見直してアイデアを整理し、必要に応じて補足のワークを行う
[次回事前学習]アイデアを修正し成果品に収斂させるためのイメージを展開しておく 180分
第13回
授業内容
提案を最終形にする —ミニ・レクチャー:ビジュアル表現について ワーク・セッション:提案を最終形にするためのディスカッションと作業(収束的ステージ)
【PBL】【実技】【グループワーク】【ディスカッション】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]ワーク・セッションの成果を見直してアイデアを整理し、必要に応じて補足のワークを行う
[次回事前学習]アイデアを第三者に提案するためにプレゼンテーションの事例を調べておく 180分
第14回
授業内容
プレゼンテーションの準備 —ミニ・レクチャー:プレゼンテーションについて ワーク・セッション:プレゼンテーションに向けたディスカッション/プレゼンテーション資料作成作業
【PBL】【実技】【グループワーク】【ディスカッション】【プレゼンテーション】【レポート(表現)】【リアクション・ペーパー】 事後学習・次回事前学習
[事後学習]提案とプレゼンテーションを最終的に成果品として完成させる
[次回事前学習]発表に向けてプレゼンテーション準備を行う 180分
第15回
授業内容
成果のプレゼンテーション
【PBL】【実技】【グループワーク】【プレゼンテーション】【リアクションペーパー】【レポート(表現)】 事後学習
[事後学習]発表に至るまでの道筋を振り返り、課題の模索、決定から解決、提案へのプロセスを確認する。各チームの発表を振り返り、内容とプレゼンテーションを評価する
90分
フィードバック
グループワークの途中で随時解説、コメントをする。発表については授業中にコメントする。最終のレポートに対してUNIVERSAL PASSPORTを利用してコメントする
評価方法および評価の基準
各授業回に指示する課題やリアクションペーパーへの取り組み(30%)、発表(30%)、最終個人レポート(40%)で評価し、60点以上を合格とする
到達目標1. 課題、リアクションペーパー(10/30%)、発表(10/30%)、個人レポート(10/40%) 到達目標2. 課題、リアクションペーパー(10/30%)、発表(10/30%)、個人レポート(15/40%) 到達目標3. 課題、リアクションペーパー(10/30%)、発表(10/30%)、個人レポート(15/40%) 教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
使用しない
推薦書・参考文献
「デザイン思考家が知っておくべき39のメソッド」 著:ハッソ・プラットナー・デザイン研究所 監訳:柏野尊徳 訳:木村徳沙, 梶希生, 中村珠希 発行:Eirene Management School
https://www.cmc.is.i.nagoya-u.ac.jp/~mase/lectures/bootleg.pdf 無料でダウンロード可 その他必要に応じて授業内で紹介 履修上の助言、教員からのメッセージ
協働の力はこれからの社会では必要不可欠な能力です。チームで課題に向き合うことは難しいですが、習熟すれば個人の力を超えた成果を期待できます。社会の変化が著しい中、与えられた課題をこなすだけではなく、課題を独自の視点で捉えクリエイティブに発想していく力は本質的な汎用力となっていくと考えられます。この科目では、一つ一つのプロセスを意識的に見つめながら、プロジェクトを実地に遂行して課題の解決=提案に至ることで、課題の発見・解決能力と協働の力を養うことを目指します。積極的に参加してください。
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