教員名 : 石川 敬史
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科目名
和本の文化
担当教員名
小林 実、赤間 恵都子、石川 敬史
ナンバリング
EDe1019
学科
2021年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 芸術・文化コース 2年
学年
2年
開講期
2023年度後期
授業形態
演習
単位数
2.00単位
実務経験の有無
有
実務経験および科目との関連性
司書としての実務経験のある者(担当教員のうち1名)が,近年の図書館活動や出版流通の傾向を踏まえながら指導する。
ねらい
①科目の性格
文芸文化学科の専門選択科目のうち「ワークショップ科目」の領域に該当する科目である。
②科目の概要
古代の写本に始まり、近世の木版印刷を経て近代の活版印刷に至った和本の歴史と文化について学ぶ。和本を手にとって行う実技や和本制作、近郊の文庫探訪などの実地体験も多く取り入れている。
③授業の方法(ALを含む)
3名の教員が各専門領域に応じて授業を分担実施するオムニバス形式の授業である。基礎的知識を得るために講義を実施し、授業内容によってグループワークも併用する。また、変体仮名の解読や書物解体、書誌記録、和本制作を体験したり、近郊の文庫を訪問したりするなど、バラエティーに富んだ授業方法を実施する。【グループワーク】【実技】【制作】【フィールドワーク】【レポート】【リアクションペーパー】
なお集中講義のため、事前事後の学習時間は授業実施日と実施期間以外の時間を合計して180分×15回分とする。 リアクションペーパー/実技、実験/グループワーク/レポート(表現)/フィールドワーク/創作、制作
④到達目標
1. 古代から中世にかけての和本の歴史について述べることができる。
2. 近世から近代にかけての日本の出版文化について説明することができる。 3. 中世,近世の文庫の特徴と蔵書のネットワークについて説明することができる。 ⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
ED②-1 自己・自文化理解、客観的分析/ED②-2 他者・多文化理解、共感的分析
第1回
事前学習
【事前学習】和本について自分で調べてみる。(所要時間は上記③「授業の方法」に記載)
所要時間は記述内容を参照
授業内容
ガイダンス
和本とは何か〜紙と文字の歴史(担当:赤間) 事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業の内容を復習しノートにまとめる。分からない語句等は調べる。
【事前学習】古代の紙と文字について考え、調べてみる。 (所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第2回
授業内容
紙と文字の歴史
変体仮名を読んでみよう【実技】(担当:赤間) 事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業の内容を復習しノートにまとめる。変体仮名を読む練習をする。
【事前学習】和本のかたちについて考え、調べてみる。 (所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第3回
授業内容
和本のかたち【グループワーク】(担当:赤間)
事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業の内容を復習しノートにまとめる。分からない語句等は調べる。
【事前学習】和本の制作方法について調べてみる。 (所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第4回
授業内容
和本制作1
袋綴じ・四つ目綴じ本の制作開始【制作】(担当:赤間) 事後学習・次回事前学習
【事後学習】制作中の和本のかたちを確認し、その他の和本についても考える。
【事前学習】和本の制作方法について確認し、分からないところは調べておく。 (所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第5回
授業内容
和本制作2
袋綴じ・四ツ目綴じ本の完成【制作】【リアクションペーパー】(担当:赤間) 事後学習・次回事前学習
【事後学習】和本を完成させた後、和本の歴史について復習する。
【事前学習】江戸から明治の出版文化について自分で調べてみる。 (所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第6回
授業内容
江戸から明治の出版文化
江戸の板本に関する基礎知識と、それが明治期になって変化する様子を講義する。(担当:小林) 事後学習・次回事前学習
【事前・事後学習】授業のメモ・ノートをまとめておく。
(所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第7回
授業内容
美装本の世界
明治期の胡蝶本、昭和初期の三笠書房、第一書房等の美装本について講義する。(担当:小林) 事後学習・次回事前学習
【事前・事後学習】授業のメモ・ノートをまとめておく。
(所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第8回
授業内容
書物の解剖学
実際に自分の手で書物を解体して、その作りを学ぶ。【実技】【グループワーク】(担当:小林) 事後学習・次回事前学習
【事前・事後学習】授業のメモ・ノートをまとめておく。
(所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第9回
授業内容
書誌データ
実際に書物の姿(書誌情報)を記録してみる。【実技】【グループワーク】(担当:小林) 事後学習・次回事前学習
【事前・事後学習】授業のメモ・ノートをまとめておく。
(所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第10回
授業内容
古書蒐集
古本の買い方を学ぶ。(担当:小林) 事後学習・次回事前学習
【事後学習】授業のメモ・ノートをまとめておく。
【事前学習】中世における文庫の名称や種類について調べる。 (所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第11回
授業内容
中世の文庫:武家文庫,学校文庫,寺院文庫,日記の家(担当:石川)
事後学習・次回事前学習
【事後学習】中世の文庫の特徴をまとめる。
【事前学習】近世における文庫の名称や種類について調べる。 (所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第12回
授業内容
近世の文庫:紅葉山文庫,書物奉行,藩校文庫(担当:石川)
事後学習・次回事前学習
【事後学習】近世の文庫の特徴や,都市や村落における蔵書ネットワークをまとめる。
【事前学習】見学先の文庫についての概要を整理しておく。 (所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第13回
授業内容
文庫の見学(1)【フィールドワーク】(担当:石川)
事後学習・次回事前学習
【事後学習】見学先の文庫について,創設に至る社会的背景と現在までの歴史を整理するとともに,蔵書群の特徴や利用状況についてまとめる。
【事前学習】見学先の文庫についての概要を整理しておく。 (所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第14回
授業内容
文庫の見学(2)【フィールドワーク】(担当:石川)
事後学習・次回事前学習
【事後学習】見学先の文庫について,創設に至る社会的背景と現在までの歴史を整理するとともに,蔵書群の特徴や利用状況についてまとめる。
【事前学習】見学先の文庫についての概要を整理しておく。 (所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
第15回
授業内容
文庫の見学(3)【フィールドワーク】【レポート】(担当:石川)
事後学習
【事後学習】見学先の文庫について,創設に至る社会的背景と現在までの歴史を整理するとともに,蔵書群の特徴や利用状況についてまとめる。
(所要時間は上記③「授業の方法」に記載) 所要時間は記述内容を参照
フィードバック
提出課題についてはコメントや評価を付して返却する。
評価方法および評価の基準
各授業回でのテーマごとの課題(制作物を含む)提出(30%)、グループワークやフィールドワークでの学修活動(40%)、レポート(30%)で評価し、60点以上を合格とする。
到達目標1. 課題提出(20%/30%)、学修活動(10%/40%) 到達目標2. 課題提出(10%/30%)、学修活動(20%/40%) 到達目標3. レポート(30%/30%)、学修活動(10%/40%) 教科書
推薦書・参考文献
【参考文献】
・橋口侯之介『和本入門』平凡社、2005 ・池田寿『紙の日本史』勉誠出版、2017 ・中野三敏『書誌学談義 江戸の板本』岩波現代文庫、2015 ・国文学研究資料館編『明治の出版文化』臨川書店、2002 ・西野嘉章『新版 装釘考』平凡社ライブラリー、2011 ・すずきゆたか『絶版文庫の漁誌学』青弓社、1988 ・新藤透『図書館と江戸時代の人びと』柏書房,2017. 履修上の助言、教員からのメッセージ
この科目は履修制限をします。テキスト購入の必要はありませんが、和本制作等の際に実習経費が必要になる場合があります。また、学外見学に複数回出かけますが、その際の交通費も自己負担になります。
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