シラバス情報

科目名
文芸文化テーマ研究ゼミ 0Kクラス
担当教員名
森 暁子
ナンバリング
EDj4086
学科
2021年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 日本語・日文コース 3年
学年
3年
開講期
2023年度前期、2023年度後期
授業形態
演習
単位数
2.00単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性

ねらい
①科目の性格
本科目は、文芸文化学科3年次の卒業要件必修科目です。1年次後期の「基礎演習」、2年次の「文芸文化ゼミ」を受け、4年次の「卒業研究」に備えるための演習形態の科目です。考察をより深め、研究の姿勢を養っていきます。
②科目の概要
演習形式で近世文学研究の経験を積み、卒業研究へ繋げます。
前期では名所図会、怪異小説を対象に調査と発表、そして考察の能力を高めます。後期では卒業研究に向けた個々の研究を開始します。研究に寄与する、変体仮名読解能力のブラッシュアップも行います。
キーワード:近世文学・近世文化・イメージ・情報源・名所図会・怪異小説・変体仮名・フットワーク
③授業の方法(ALを含む)
前期では名所図会、怪異小説の割り当てられた箇所を、それぞれ調査して順番に発表してもらいます。発表を軸にディスカッションやグループワーク等を行い、必要に応じて追加発表も行ってもらいます。後期では各自興味のある作品を見つけ、先行研究を整理して現在の研究動向をまとめ、自身の研究計画を立ててもらいます。併せて、近世文学研究で役に立つ変体仮名の読解の練習のコーナーも、毎回短時間設ける予定です。
毎回リアクションペーパーを配布します。最終的にはレポートを提出してもらいます。
リアクションペーパー/グループワーク/ディスカッション/プレゼンテーション/レポート(表現)
④到達目標
(1)独自の研究テーマと研究方法を構築し、研究史上に位置づけて、主体的に調査することができる。
(2)資料の収集と読解に立脚した、深い考察をすることができる。
(3)研究成果を文章で表現し、発信することができる。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
ED②-3 比較文化的考察/ED③-2 課題発見・考察/ED③-3 価値観の創造、発信

内容
第1回……はじめに/名所図会について/名所図会演習の発表順を決める【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】
第2回……調査の方法と資料【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】
第3回……発表の方法【プレゼンテーション】【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】
第4回〜第6回……名所図会演習①〜③【プレゼンテーション】【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】
第7回……名所図会演習④/怪異小説について/怪異小説演習の発表順を決める【プレゼンテーション】【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】
第8回……名所図会演習⑤【プレゼンテーション】【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】
第9回……名所図会演習⑥/レポートについて【プレゼンテーション】【レポート(表現)】【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】
第10回〜第14回……怪異小説演習①〜⑤【プレゼンテーション】【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】
第15回……怪異小説演習⑥/夏季の課題について【プレゼンテーション】【レポート(表現)】【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】

夏季休業中は先行研究を収集し、後期に開始する各自の研究の計画を立てる。
国立国会図書館、国文学研究資料館に赴き、資料調査の方法を確認する。

第16回〜第17回……夏季研究成果の発表①〜②/変体仮名の読解ブラッシュアップ①〜②【プレゼンテーション】【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】
第18回……先行研究を吟味し、自分の研究の位置づけを行う/変体仮名の読解ブラッシュアップ③【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】
第19回〜第24回……卒業研究用プレゼンテーションⅠ—目次立て、先行研究分析、現状報告1—①〜⑥/変体仮名の読解ブラッシュアップ④〜⑨【プレゼンテーション】【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】
第25回〜第29回……卒業研究用プレゼンテーションⅡ—現状報告2—①〜⑤/変体仮名の読解ブラッシュアップ⑩〜⑭【プレゼンテーション】【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】
第30回……卒業研究用プレゼンテーションⅡ—現状報告2—⑥/変体仮名の読解ブラッシュアップ⑮/おわりに 最終レポートと次年度へ向けて【プレゼンテーション】【ディスカッション】【グループワーク】【リアクションペーパー】【レポート(表現)】
各授業回における授業外学習の内容・所要時間
【事前学習】次回の内容の予習をし、発表者は資料を完成させておく。課題のある場合は指示に従う(各回90分)。
【事後学習】内容を振り返り、自分の研究の改善をはかる(各回90分)。

フィードバック
プレゼンテーションとディスカッションには、その場でコメントする。レポートにはコメントを付けて返却する。毎回、前回のリアクションペーパーについて紹介する。
評価方法および評価の基準
平常点(授業への参加態度、プレゼンテーションへの取り組み)(50%)とレポート(50%)で評価し、60点以上を合格とする。
到達目標(1)平常点(20%/50%)、レポート(15%/50%)
到達目標(2)平常点(15%/50%)、レポート(15%/50%)
到達目標(3)平常点(15%/50%)、レポート(20%/50%)

教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
変体仮名の手引〔改訂増補〕
中野幸一編
武蔵野書院
978-4-8386-0626-9
推薦書・参考文献
後期の変体仮名の解読に教科書を使用する。
資料は適宜配布する。
推薦書・参考文献については随時紹介する。

履修上の助言、教員からのメッセージ
卒業研究に直結するゼミです。丁寧な資料調査と誠実な先行研究利用、明確な文章表現の能力に加え、深い考察が必要です。近世文学研究に面白さを見出した皆さん、文化の一端としての文学の姿を見つめ、ぜひ独自の研究を成し遂げて下さい。
資料調査においては、国立国会図書館、国文学研究資料館をはじめとする諸機関に赴く必要が出てくる場合もあります。その際は自費になりますのでご注意下さい。