シラバス情報

科目名
日本語学研究A
担当教員名
星野 祐子
ナンバリング
EDg4034
学科
2021年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 日本語・日文コース 2年
学年
2年
開講期
2023年度後期
授業形態
講義
単位数
2.00単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性

ねらい
①科目の性格
本科目は文芸文化学科の選択科目である。日本語学・日本語教育における文法の諸説をふまえて、日本語の特質や文法理論の問題点について考察する。身近な文法現象を文法的に捉え直すことで、普段、意識せずに使っている日本語が体系的な仕組みによって成り立っていることを知る。日本語学・日本語教育を専門的に学ぶうえで必要となる科目である。
②科目の概要
講義では、テキストに掲載されている問題を解くことに加え、歌謡曲やドラマなどの身近な日本語を素材とした分析を行う。問題の解答にあたっては、グループワークを取り入れ、文法的な解説を相互に担当できるようにする。
③授業の方法(ALを含む)
テキストの問題を解き、その答え合わせをグループで行う。答え合わせの際には、正答である理由や不正解である理由を説明できるようにする。また、提出された課題については、添削後に翌週以降の授業内で返却する。さらに、リアクションペーパーの提出に関して、共有すべき内容については、授業中に取り上げる。
ミニテスト/リアクションペーパー/グループワーク
④到達目標
到達目標1 「文法的に考える」力を身につけ、文法的な事柄について説明することができる。
到達目標2 日本語の仕組みや身近な言語現象に関心を持ち、自ら調べることができる。
到達目標3 修得した知識を日常生活に活かし、身近な言語活動を文法的観点から解説することができる。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
ED①-2 文学・芸術・文化に関する知識/ED②-1 自己・自文化理解、客観的分析/ED③-2 課題発見・考察

第1回
事前学習
[事前学習]日本語の文法を学ぶにあたって、興味・関心のあることを説明できるようにする。
90分
授業内容
オリエンテーション【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]テキストに目を通し、日本語母語話者が学んできた日本語文法と日本語非母語話者が学ぶ日本語文法に違いがあることを理解する。日本語文法を理解するにあたって必要なキーワードを理解する。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第2回
授業内容
日本語文の構造【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]日本語文の構造について説明できるようにする。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第3回
授業内容
主題化【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]主題化について説明できるようにする。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第4回
授業内容
自動詞と他動詞【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]自動詞と他動詞についてその違いを説明できるようにする。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第5回
授業内容
ヴォイス1(受身文)【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]日本語の受身文について説明ができるようにする。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第6回
授業内容
ヴォイス2(使役文)【リアクションペーパー】【グループワーク】【ミニテスト】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]日本語の使役文について説明できるようにする。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第7回
授業内容
テンス1(絶対テンスと相対テンス)【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]日本語の時制(テンス)について、説明できるようにする。特に相対テンスついては図を描いて説明できるようにする。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第8回
授業内容
テンス2(テンス以外のタ形)【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]「〜た」の表現の多様性について説明できるようにする。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第9回
授業内容
アスペクト1(「〜ている」と「〜てある」)【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]日本語の「〜ている」について5種類の意味用法を説明できるようにする。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第10回
授業内容
アスペクト2(金田一の動詞分類)【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]金田一の動詞分類について説明できるようにする。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第11回
授業内容
ムード1(対事的ムードと対人的ムード)【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]日本語のムードについて説明できるようにする。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第12回
授業内容
ムード2(注意すべきムードの用法、その他のムードの用法)【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]注意すべきムードの用法やその他のムードの用法について説明できるようにする。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第13回
授業内容
複文の構造1(名詞修飾節・補足節)【リアクションペーパー】【グループワーク】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]複文の構造について説明できるようにする。
[次回事前学習]テキストの中から次回学習する範囲を読む。
180分
第14回
授業内容
複文の構造2(副詞節・並列節)【リアクションペーパー】【グループワーク】【ミニテスト】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]「テ形」の意味用法について説明できるようにする。
[次回事前学習]テスト範囲を復習する。
180分
第15回
授業内容
まとめ【リアクションペーパー】
事後学習
[事後学習]テスト結果を受けて、知識の定着が不十分な内容や難しかった内容について復習する。
90分

フィードバック
毎回のリアクションペーパーの記述については、次時に全体で共有し前時の学びをふり返る。テストは採点し返却する。
評価方法および評価の基準
毎回の授業における貢献度・グループワークへの積極的取り組み(30%)、授業内課題への取り組み(30%)、期末テスト(40%)を単位認定の基準とし、総合評価60点以上を合格とする。
到達目標1 毎回の授業における貢献度・グループワークへの積極的取り組み(10%/30%)、期末テスト(40%/40%)
到達目標2 毎回の授業における貢献度・グループワークへの積極的取り組み(10%/30%)、授業内課題への取り組み(15%/30%)
到達目標3 毎回の授業における貢献度・グループワークへの積極的取り組み(10%/30%)、授業内課題への取り組み(15%/30%)

教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
考えて、解いて、学ぶ日本語教育の文法
原沢伊都夫
スリーエーネットワーク
978-4883195428
推薦書・参考文献
教室で紹介します。

履修上の助言、教員からのメッセージ
身近な例に触れながら、楽しく日本語文法を学んでいきましょう。普段、意識せずに使っている日本語の体系性を理解しましょう。