教員名 : 相馬 満利
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科目名
バイオメカニクス
担当教員名
相馬 満利
ナンバリング
NAb4061
学科
2021年度 大学 人間生活学部 健康栄養学科 3年
学年
3年
開講期
2023年度前期
授業形態
講義
単位数
2.00単位
実務経験の有無
無
実務経験および科目との関連性
無
ねらい
①科目の性格
本科目は、健康栄養学科の専門科目「健康運動領域」の「運動の科学」に該当する卒業要件選択科目である。
バイオとは”生体”、メカニクスとは”力学”。これを組み合わせてできた言葉が”バイオメカニクス(生体力学)”である。力学や解剖学を応用して、生き物の構造や運動、姿勢の調整や身体の運動を解析する学問で、それをスポーツに応用したものが”スポーツバイオメカニクス”である。その中でも、科学技術を取り入れることで競技技術を向上させている「スポーツバイオメカニクス」と「健康長寿社会日本のためのバイオメカニクス」に焦点を当て、最先端の事情を「バイオメカニクス」という観点から学修する。 ②科目の概要
本科目で学ぶバイオメカニクスとは、運動に関する生体系の構造や機能を力学の法則に照らして研究する応用学である。人間の身体運動に関して、運動と身体の関わり合いや動きのメカニズムを、力学・生理学・解剖学などの基礎知識を活用し、スポーツするからだへの新しい視点を持つことを目指す。歩行、走行、跳躍、投運動、打運動などについて、身体運動のしくみをよりよく理解させることを目的に解説する。
③授業の方法(ALを含む)
本科目は、授業内容に即したワークシートを使用し、講義形式で進行する。内容理解を助けるためのミニ実験を組み込みながら、授業を展開する。また、グループワークやディスカッション、プレゼンテーション、ICT環境を生かした授業展開を目指し、学びを深めていく。動作学(Kinematics)、運動力学(Kinetics)、筋の力学(Muscle mechanics)を中心に、具体的なスポーツ動作についての解説を交えながら理解を図る。
リアクションペーパー/実技、実験/レポート/グループワーク/プレゼンテーション
④到達目標
【到達目標(=学修目標)】
1.高度なスポーツ動作から日常生活における立ち居振る舞いに至るまでの身体運動を分析的に視る力を養い、学問的視点とスポーツ現場での視点とが、つながりを持てるように理解を深める。 また、スポーツ技術をバイオメカニクス的に観察する力と現場における指導能力を開発することを目指す。 2.筋や骨格の構造、力を出すメカニズムなどの身体の構造や機能に関する知識、物体としての身体が動く現象を知るための力学的知識、運動に関する知識を総合的に身に付ける。 3.歩行や走行、跳ぶ、投げる、打つなどのスポーツ動作がどのような機能により達成されるのか、“動きのしくみ”についての基礎的知識を身に付ける。 ⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
NA①-2 健康づくりに関する専門的知見の実践/NA②-2 健康問題への論理的思考・行動/NA③-1 食文化・運動に関する主体的・継続的学修
第1回
事前学習
1.事前に UNIVERSAL PASSPORT でシラバスを確認する。
2.事前に UNIVERSAL PASSPORT で配付した資料に目を通す。 3.身近なバイオメカニクスに関することを予習する。 180分
授業内容
バイオメカニクスとは:応用学としてのバイオメカニクス、特にスポーツバイオメカニクスの領域について(ガイダンス)【リアクションペーパー・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.筋の種類と身体構造に関することを予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第2回
授業内容
筋の種類と構造、筋収縮による力の発生:身体構造と力学的運動要因、筋による力の発生から関節運動による筋力発揮のメカニズムについて【リアクションペーパー・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.筋の種類と身体構造に関することを予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第3回
授業内容
筋の形状・収縮様式、人体の構造、関節運動:運動体としての身体の構造について【リアクションペーパー・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.力学の基礎を予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第4回
授業内容
姿勢と運動の力学<1>(力学の基礎、運動の三法則):歩行や走行など日常動作や跳ぶ、投げる、打つなどのスポーツ動作の“動きのしくみ”について【リアクションペーパー・実験・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.力学の基礎を予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第5回
授業内容
姿勢と運動の力学<2>(力、速度の合成、運動量、力積):スポーツパフォーマンスを決定づける運動力学について【リアクションペーパー・実験・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.力学の基礎を予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第6回
授業内容
姿勢と運動の力学<3>(仕事とエネルギー):運動中の身体が持つエネルギーについて【リアクションペーパー・実験・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.力学の基礎を予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第7回
授業内容
姿勢と運動の力学<4>(回転運動、慣性モーメント、角運動量、関節トルク):回転する身体について(複雑な関節運動)【リアクションペーパー・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.力学の基礎を予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第8回
授業内容
筋力の伝達(筋力発揮における「てこの作用」):ヒトの運動がスムーズである理由について【リアクションペーパー・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.運動構造や発達を予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第9回
授業内容
ヒトの姿勢、重心、歩く:姿勢の安定や歩行動作の運動構造、発達について(運動中の身体重心や姿勢の特徴、歩行周期)【リアクションペーパー・実験・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.走動作(力学的な視点)を予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第10回
授業内容
走る:走運動の成り立ち、ピッチとストライド、速く走るための動作について(速く走ることの力学的な視点)【リアクションペーパー・実験・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.跳躍動作(力学的な視点)を予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第11回
授業内容
跳ぶ:跳躍動作の成り立ち、高く跳ぶ、遠くへ跳ぶ、反動動作について(地面反力、筋や腱の弾性、弾性エネルギーの利用)【リアクションペーパー・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.泳動作(力学的な視点)を予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第12回
授業内容
泳ぐ:流体力学について(抵抗と形状)【リアクションペーパー・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.投動作(力学的な視点)を予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第13回
授業内容
投げる・打つ<1>:投動作の成り立ちについて(投射物がより大きな初速を得るための加速メカニズム)【リアクションペーパー・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.投動作(力学的な視点)を予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第14回
授業内容
投げる・打つ<2>:ボールと空気抵抗(マグヌス効果)について(ムチ動作、合理的な投動作)【リアクションペーパー・グループワーク】
事後学習・次回事前学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 【次回事前学習】 1.投動作(力学的な視点)を予習する。 2.前回授業で学んだことを復習する。 180分
第15回
授業内容
まとめ:バイオメカニクスのトレーニングへの応用(合理的なスポーツ技術の解明、神経・筋機能を考慮した合理的なトレーニング法の提案)【レポート・リアクションペーパー・グループワーク】
事後学習
【事後指導】
1.授業の内容を振り返り、新しく学んだことや気づいたことをノートにまとめる。 2.合理的なスポーツ技術の解明、神経・筋機能を考慮した合理的なトレーニング法の提案など、QOLや競技スポーツのパフォーマンス向上への関連性をレポートする。 180分
フィードバック
1.毎授業の最初に前回授業の質疑に返答し、学習理解を深められるようにする。
2.毎授業で記⼊するリアクションペーパーをもとに、次回の冒頭でフィードバックを⾏う。 3.実技・実験後、全体に向けてフィードバックを⾏う。 4.リアクションペーパーや課題レポートなどの提出物にコメント・評価をつけて返却する。 評価方法および評価の基準
【評価⽅法】出席状況、受講態度、積極性・協調性などの総合評価とする。
【割合】到達目標全ての項目は、平常点(授業に対する意欲、関⼼、態度を含む)50%、毎回のまとめ(リアクションペーパー)10%、レポート課題30%、プレゼンテーション10%とし、総合的に評価する。 【基準】60%以上を合格とする。授業内で⾏うゲームの勝敗等については、マイナスの評価はしない。⽋席時間が4回を超えると評価を⾏わない(遅刻2回で、⽋席1回とする)。 合格点に満たなかった場合は、追加課題を課す。実施日・教室・実施内容の詳細は、事前にUNIVERSAL PASSPORTにて周知する。 教科書
推薦書・参考文献
教科書、参考書については特に指定はありません。必要な資料は授業中に配布します。
履修上の助言、教員からのメッセージ
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