シラバス情報

科目名
認知症の理解Ⅱ
担当教員名
辻 泰代
ナンバリング
NDc3041
学科
2021年度 大学 人間生活学部 人間福祉学科 社福・保育コース 2年
学年
2年
開講期
2023年度後期
授業形態
演習
単位数
1.00単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性

ねらい
①科目の性格
本科目は、介護福祉士養成課程のカリキュラムにおける「領域:こころとからだのしくみ」の科目の一つである。介護福祉士国家試験受験資格取得のための必修科目である。認知症の人の心理や身体機能、社会的側面に関する基礎的な知識を習得するとともに、認知症の人を中心に据え、本人や家族、地域の力を活かした認知症ケアについて理解するための基礎的な知識を習得する。「こころとからだのしくみⅠ・Ⅱ」、「日常生活支援技術Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」、「基礎介護論Ⅰ・Ⅱ」、「介護過程基礎Ⅰ・Ⅱ」、「コミュニケーション技術Ⅰ・Ⅱ」、「発達と老化Ⅰ・Ⅱ」とも関連している。
②科目の概要
認知症のある人の心身機能が生活に及ぼす影響を理解し、本人と家族が地域で自立した生活を継続するために必要とされる心理・社会的な支援(①パーソン・センタード・ケア、②アセスメント、③生活障害やBPSDのケア、④各種アプローチ、⑤若年性認知症)について、事例検討を通し認知症ケアの実践力を身につける。
③授業の方法(ALを含む)
本科目では、本人主体の理念に基づいた認知症ケアの実践について理解することが出来るように、演習を中心に講義も用いて授業を行う。知識の定着を自身が確認出来るように、授業内でレポート、リアクションペーパーを使用し授業内容の振り返りを行う。表現力の育成として、自身のレポートやグループワークを踏まえたケースメソッドやプレゼンテーションを行う。事例をイメージしやすいように、実際の認知症当事者の映像や資料を多く用いながら授業を行う。
リアクションペーパー/レポート/グループワーク/プレゼンテーション/レポート(表現)/ケースメソッド
④到達目標
1.パーソン・センタード・ケアとそれに基づくアセスメントについて理解し、その特徴を説明することが出来る。
2.認知症に伴う生活障害とBPSDについて理解し、それぞれの状態を踏まえたアセスメントを基に必要な支援について説明することが出来る。
3.我が国の若年性認知症のある人への支援について、現状と課題を説明することが出来る。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
ND①-1 社会福祉に関する法や制度の基本的理解/ND①-2 支援に関しての基本的理解

第1回
事前学習
これまでに介護実習等で出会ったことがあるBPSDの症状が出ている認知症の利用者を思い出し、その時の表情・行動・言動・介護職の対応をノートに箇条書きする。身近な認知症の方(自身の祖父母等)でもよい。いない場合は、これまでの授業で紹介された事例を思い出し、上記内容をノートに書く。(30分)
所要時間は記述内容を参照
授業内容
オリエンテーション、認知症の人の心の世界(利用者主体のケアを考える) 【グループワーク】【リアクションペーパー】【ケースメソッド】【プレゼンテーション】【レポート】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業内で取り上げた事例に対して振り返り、レポートにまとめる。(30分)
[次回事前学習]『認知症の理解』テキスト154〜161を読む。読む中で分からない用語が出てきた場合は調べてノートに記入する。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第2回
授業内容
パーソン・センタード・ケアとは【グループワーク】【リアクションペーパー】【ケースメソッド】【プレゼンテーション】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]講義の中で重要と示された内容や、理解が難しかった部分について復習する。パーソン・センタード・ケアとは何か、ポイントを整理しノートに書く。(30分)
[次回事前学習]『認知症の理解』テキストp164〜189を読む。読む中で分からない用語が出てきた場合は調べてノートに記入する。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第3回
授業内容
認知症のある人の特性を踏まえたアセスメント(センター方式・ひもときシート)【グループワーク】【リアクションペーパー】【ケースメソッド】【プレゼンテーション】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]講義の中で重要と示された内容や、理解が難しかった部分について復習する。認知症のある人をアセスメントする上での留意点について、ポイントを整理しノートに書く。(30分)
[次回事前学習]『認知症の理解』テキストp191〜205を読む。読む中で分からない用語が出てきた場合は調べてノートに記入する。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第4回
授業内容
認知症の人とのコミュニケーション、認知症の人へのケア 生活障害1.食事【グループワーク】【リアクションペーパー】【ケースメソッド】【プレゼンテーション】【レポート】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業内で取り上げた事例に対して振り返り、レポートにまとめる。(30分)
[次回事前学習]『認知症の理解』テキストp205〜209を読む。読む中で分からない用語が出てきた場合は調べてノートに記入する。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第5回
授業内容
認知症の人へのケア 生活障害2.排泄【グループワーク】【リアクションペーパー】【ケースメソッド】【プレゼンテーション】【レポート】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業内で取り上げた事例に対して振り返り、レポートにまとめる。(30分)
[次回事前学習]『認知症の理解』テキストp209〜213を読む。読む中で分からない用語が出てきた場合は調べてノートに記入する。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第6回
授業内容
認知症の人へのケア 生活障害3.入浴・清潔保持【グループワーク】【リアクションペーパー】【ケースメソッド】【プレゼンテーション】【レポート】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業内で取り上げた事例に対して振り返り、レポートにまとめる。(30分)
[次回事前学習]『認知症の理解』テキストp213〜219を読む。読む中で分からない用語が出てきた場合は調べてノートに記入する。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第7回
授業内容
認知症の人へのケア 生活障害4.休息と睡眠・活動と生きがい【グループワーク】【リアクションペーパー】【ケースメソッド】【プレゼンテーション】【レポート】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業内で取り上げた事例に対して振り返り、レポートにまとめる。(30分)
[次回事前学習]『認知症の理解』テキストp219〜224を読む。読む中で分からない用語が出てきた場合は調べてノートに記入する。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第8回
授業内容
認知症の人へのケア BPSD【グループワーク】【リアクションペーパー】【ケースメソッド】【プレゼンテーション】【レポート】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業内で取り上げた事例に対して振り返り、レポートにまとめる。(30分)
[次回事前学習]『認知症の理解』テキストp225〜232を読む。読む中で分からない用語が出てきた場合は調べてノートに記入する。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第9回
授業内容
認知症の人への様々なアプローチ 1.ユマニチュード・バリデーション・認知症ケア・マッピング(DCM)【グループワーク】【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]講義の中で重要と示された内容や、理解が難しかった部分について復習する。授業で学んだアプローチについて、ポイントを整理しノートに書く。(30分)
[次回事前学習]『認知症の理解』テキストp232〜237を読む。読む中で分からない用語が出てきた場合は調べてノートに記入する。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第10回
授業内容
認知症の人への様々なアプローチ 2.リアリティオリエンテーション、回想法、音楽療法と芸術療法、アロマセラピー、タッチケア、園芸療法【グループワーク】【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]講義の中で重要と示された内容や、理解が難しかった部分について復習する。授業で学んだアプローチについて、ポイントを整理しノートに書く。(30分)
[次回事前学習]『認知症の理解』テキストp239〜260を読む。読む中で分からない用語が出てきた場合は調べてノートに記入する。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第11回
授業内容
認知症の人の終末期医療と介護、認知症の人にとっての環境の重要性【グループワーク】【リアクションペーパー】【プレゼンテーション】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]講義の中で重要と示された内容や、理解が難しかった部分について復習する。認知症の人の終末期の課題について、ポイントを整理しノートに書く。(30分)
[次回事前学習]自身の住んでいる市区町村のホームページから「若年性認知症」に関するページを検索し、読む。新しく知ったサービスなどについて調べ、概要をノートに書く。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第12回
授業内容
若年性認知症の人への支援 1.制度やサービス【グループワーク】【リアクションペーパー】【プレゼンテーション】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]講義の中で重要と示された内容や、理解が難しかった部分について復習する。若年性認知症の人が利用出来る制度やサービスについて、ポイントを整理しノートに書く。(30分)
[次回事前学習]「若年性認知症」について取り上げた新聞記事や、「若年性認知症」の当事者のメッセージに関する記事、書籍などを読む。概要をノートに書く。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第13回
授業内容
若年性認知症の人への支援 2.当事者からのメッセージ【グループワーク】【リアクションペーパー】【レポート】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]グループワークの中で出てきた用語の中で、理解が難しかったものについて調べてノートに書く。当事者からのメッセージを受けて学んだことを踏まえレポートにまとめる。(30分)
[次回事前学習]若年性認知症の人の就労について取り上げた新聞記事や、書籍などを読む。概要をノートに書く。(30分)
所要時間は記述内容を参照
第14回
授業内容
若年性認知症の人への支援 3.就労【グループワーク】【リアクションペーパー】【レポート】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]講義の中で重要と示された内容や、理解が難しかった部分について復習する。若年性認知症の人の就労について学んだことを踏まえレポートにまとめる。(30分)
[次回事前学習]第1回〜第14回までに学んだ内容について、ノートや資料、レポートを復習する。(120分)
所要時間は記述内容を参照
第15回
授業内容
まとめ(定期試験の実施と振り返り)
事後学習
第1回〜第15回までに学んだことを整理する。到達目標を達成するため、試験内容を振り返り必要な知識を復習し、知識を習得する。(120分)
所要時間は記述内容を参照

フィードバック
リアクションペーパーやレポート等は、コメントを記載し翌週の授業時間内に返却する。リアクションペーパーに記載された授業内容に関する質問の回答については、共通理解のためクラス全体で共有する。事前学習、事後学習で取り組んだ課題の内容については授業内で発表を促し、それに対しコメントを行う。
評価方法および評価の基準
各授業回での課題やレポートに対する取り組み(40%)と、第15回のまとめの定期試験(60%)で評価し、60点以上を合格とする。
到達目標1.課題・レポート(10%/40%)、まとめの定期試験(10%/60%)
到達目標2.課題・レポート(20%/40%)、まとめの定期試験(40%/60%)
到達目標3.課題・レポート(10%/40%)、まとめの定期試験(10%/60%)

教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
最新介護福祉士養成講座13 認知症の理解 第2版
介護福祉士養成講座編集委員会
中央法規出版株式会社
978-4-8058-8402-7
推薦書・参考文献
『ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言』 長谷川和夫、猪熊律子著 出版社:KADOKAWA

履修上の助言、教員からのメッセージ
事前学習、事後学習で取り組んだ内容は授業内で確認するため、積極的に取り組み授業に臨むようにすること。
総合評点60点未満の場合は再試験を行う。再試験の実施日・教室等の詳細は、事前にUNIVERSAL PASSPORT(掲示板)にて周知する。