シラバス情報

科目名
食薬理学
担当教員名
小島 彩子
ナンバリング
NBa4049
学科
2021年度 大学 人間生活学部 人間福祉学科 社福・保育コース 4年
学年
4年
開講期
2023年度前期
授業形態
講義
単位数
2.00単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性

ねらい
①科目の性格
食物栄養学科 食物栄養関連科目に該当する選択科目である。「病態生理学」および「系統別疾病学」で学習した内容を踏まえて理解されたい。「臨床栄養学Ⅱ」「臨床栄養学Ⅲ」「臨床栄養学Ⅳ」とも関連性がある。
同時に本科目は、養護教員一種免許取得のための教育課程における「養護に関する科目」のうち「微生物学、免疫学、薬理概論」区分に該当する選択科目でもある。
②科目の概要
食品成分を医薬品と同様に一つの化学物質としてとらえ、それら物質の人体に対する作用を薬理学的な観点から理解するための基礎知識を習得する。その基礎知識を踏まえて、食品と医薬品の違い、相互作用、安全性・有効性の評価に関する事項を理解し、氾濫する食品情報に適切に対応できるようにする。さらに各種疾患で使用される治療薬の基礎的な知識と、食品成分との相互作用についての知識を習得する。
③授業の方法(ALを含む)
本科目は講義を基本に実施する。毎回授業内容に対応したプリントを配布し、説明の途中プリントの空欄に書き込みながら進行する。プリントとプレゼンテーションはUNIPASS (UNIVERSAL PASSPORT、大学の総合教育システム)でも提示する。
各セクションの終了後、事後学習としてWEB上の小テストを行い、学習理解を深められるようにする。小テストは原則UNIPASSで実施するが、UNIPASSの準備稼働状況に応じGoogle Foamsで実施することもある【ミニテスト】。
途中、健康食品摂取に関連した実際の有害事象事例を教材として、問題回避のための対応を考察することで学びを深めていく【ケースメソッド】。
管理栄養士国家試験の過去問題のうち、食薬理学の授業内容に関連する出題(保健機能食品制度、栄養疫学とEBM、医薬品と食品の相互作用、治療薬の薬理)について、WEB上の小テストやレポートを行い、学習内容の理解の定着に努める【ミニテスト/レポート】
ミニテスト/レポート/ケースメソッド/ICT
④到達目標
1. いわゆる健康食品および医薬品の安全性・有効性を踏まえた適正な利用方法について、基本的な知識を説明することができる。
2. 上記1.について、科学的根拠に基づいた情報を入手し説明することができる。
3. 各種疾患で使用される治療薬について、基礎的な知識と留意すべき食品成分との相互作用について説明することができる。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
NB①-1 食・栄養・健康の基礎知識/NB②-1 情報リテラシー

第1回
事前学習
①第1回授業の準備
オリエンテーション期間に UNIPASSの掲示で指示する。
(使用するプリントは授業開始前に毎回配布する。初回授業にやむを得ずオンラインで受講する学生、また事前に印刷物を使用して予習したい学生はダウンロードしたものを各自印刷し、初回授業時に持参してほしい。)

②第1回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
授業中に使用するMicrosoft PowerPointのプレゼンテーションについて、PDFファイルを印刷するか、手元の機器(パソコン・スマートフォン・タブレット等)にダウンロードしておく。印刷物を授業に持参して書き込んだり、手元で拡大したり、予習復習に使用したりして活用してほしい。
90分
授業内容
総論 いわゆる健康食品をとりまく現状と食薬区分【小テスト】
事後学習・次回事前学習
①セクション1WEB小テストの提出(全員、WEBテストは履修登録後に実施する)
②第2回プリントの準備、セクション2小テストの事前回答(全員)
③第2回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
90分
第2回
授業内容
総論 保健機能食品制度【小テスト】
事後学習・次回事前学習
①セクション2WEB小テストの提出(全員)
②第3回プリントの準備、セクション2小テストの事前回答(全員)
③第3回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第3回
授業内容
総論 医薬品の特性とリスク区分【小テスト】
事後学習・次回事前学習
①セクション3WEB小テストの提出(全員)
②第4回プリントの準備、セクション4小テストの事前回答(全員)
③第4回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第4回
授業内容
総論 食品と医薬品の安全性・有効性の評価、製品の品質、監視制度 【小テスト】
事後学習・次回事前学習
①セクション4WEB小テストの提出(全員)
②第5回プリントの準備、セクション5小テストの事前回答(全員)
③第5回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第5回
授業内容
総論 食品成分および医薬品の体内動態 (その1 吸収・分布)【小テスト】
事後学習・次回事前学習
①セクション5WEB小テストの提出(全員)
②第6回プリントの準備、セクション6小テストの事前回答(全員)
③第6回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第6回
授業内容
総論 食品成分および医薬品の体内動態 (その2 代謝・排泄)【小テスト】
事後学習・次回事前学習
①セクション6WEB小テストの提出(全員)
②第7回プリントの準備、セクション7小テストの事前回答(全員)
③第7回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第7回
授業内容
総論 食品-医薬品相互作用の事例 (その1 主に薬物動態学的相互作用の事例)【小テスト】
事後学習・次回事前学習
①セクション7WEB小テストの提出(全員)
②第8回プリントの準備、セクション8小テストの事前回答(全員)
③第8回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第8回
授業内容
総論 食品-医薬品相互作用の事例 (その2 主に薬力学的相互作用の事例)【小テスト・レポート】
事後学習・次回事前学習
①セクション8WEB小テストの提出(全員)
②食品-医薬品相互作用に関するレポート(全員)
③第9回プリントの準備、セクション9小テストの事前回答(全員)
④第9回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第9回
授業内容
総論 薬理学の基礎的知識 (その 1 基礎知識の解説)【小テスト】
事後学習・次回事前学習
①セクション9WEB小テストの提出(全員)
②第10回プリントの準備、セクション10小テストの事前回答(全員)
③第10回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第10回
授業内容
総論 薬理学の基礎的知識 (その2 妊娠期の薬の服用)【小テスト・ケースメソッド】
事後学習・次回事前学習
①セクション10 WEB小テストの提出(全員)
②妊娠期のサプリメント等の摂取に関するケースメソッド課題(全員)
③第11回プリントの準備、セクション11小テストの事前回答(全員)
④第11回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第11回
授業内容
各論 治療薬の作用機序と、薬の体内動態に影響する因子(糖尿病治療薬) 【小テスト・ケースメソッド】
事後学習・次回事前学習
①セクション11 WEB小テストの提出(全員)
②糖尿病治療薬と健康食品の併用に関するケースメソッド課題(全員)
③第12回プリントの準備、セクション12 小テストの事前回答(全員)
④第12回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第12回
授業内容
各論 治療薬の作用機序と、薬の体内動態に影響する因子(脂質異常症、痛風、骨粗しょう症治療薬)【小テスト・ケースメソッド】
事後学習・次回事前学習
①セクション12 WEB小テストの提出(全員)
②脂質異常症治療薬と健康食品の併用に関するケースメソッド課題(全員)
③第13回プリントの準備、セクション13 小テストの事前回答(全員)
④第13回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第13回
授業内容
各論 治療薬の作用機序と、薬の体内動態に影響する因子(末梢神経作用薬)【小テスト】
事後学習・次回事前学習
①セクション13 WEB小テストの提出(全員)
②第14回プリントの準備、セクション14 小テストの事前回答(全員)
③第14回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第14回
授業内容
各論 治療薬の作用機序と、薬の体内動態に影響する因子(循環器系治療薬)【小テスト・ケースメソッド】
事後学習・次回事前学習
①セクション14 WEB小テストの提出(全員)
②循環器系治療薬と健康食品の併用に関するケースメソッド課題(全員)
③第15回プリントの準備、セクション15 小テストの事前回答(全員)
④第15回プレゼンテーションの準備(必要な学生のみ)
180分
第15回
授業内容
各論 治療薬の作用機序と、薬の体内動態に影響する因子(循環器系治療薬)【小テスト】
事後学習
①セクション15 WEB小テストの提出(全員)
90分

フィードバック
【小テスト】
小テストの実施時は、授業中に事前予告しUNIPASSでも通知する。回答受付期間は1週間とし、締め切り後にUNIPASSで解答と解説を提示する。
【レポート・ケースメソッド課題】
履修学生数が多い場合、個別のフィードバックは難しいため、課題の回収後、学生の回答中の特徴的な意見や誤解についてコメントするか、あるいは優れた回答を紹介する。
評価方法および評価の基準
小テスト(60%)、ケースメソッド・レポート課題(40%)により総合評価を行い、60点以上を合格とする。
到達目標1. 小テスト(20%/60%)
到達目標2. 小テスト(20%/60%)、ケースメソッド・レポート課題(20%/40%)
到達目標3. 小テスト(20%/60%)、ケースメソッド・レポート課題(20%/40%)

教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
栄養薬学・薬理学入門 第2版(栄養科学シリーズNEXT)
川添禎浩・古賀信幸編
講談社サイエンティフィク
978-4-06-516634-5
推薦書・参考文献

履修上の助言、教員からのメッセージ
授業を欠席する場合でも、授業資料を参照して小テスト・課題を提出してよい。ただし教育実習、臨地実習中は実習中の学習を優先すること。
4年生は実習や就職活動などでやむを得ない欠席が発生するが、欠席回数が6回以上、小テストや課題の未提出が6回以上にならないように各自留意されたい。

特段の理由なく、欠席回数が6回以上、小テスト・課題の未提出回数が6回以上ある学生は成績評価の対象にならない。
総合評価が60点未満、欠席回数が5回以下、小テスト・課題の未提出回数が5回以下の学生に対しては再試験を実施する。