シラバス情報

科目名
食品学Ⅰ 1Bクラス
担当教員名
大倉 哲也
ナンバリング
NBa2018
学科
2020〜2023年度 大学 人間生活学部 食物栄養学科 1年
学年
1年
開講期
2022年度前期
授業形態
講義
単位数
2単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性
本大学および非常勤講師先の大学での講義経験(10年以上)だけでなく、小中高校での出前講義にて、食品をわかりやすく説明することを10年以上続けてきており、躓きやすいところを丁寧に説明することができる。また、食品に含まれるたんぱく質・ペプチドの研究を20年以上行ってきた実績・経験を授業に反映できる。

ねらい
①科目の性格
本科目は、管理栄養士養成課程教育カリキュラムにおける「食べ物と健康」分野の「人間と食品」、「食品の分類と食品の成分」および「食品の機能」に関する科目の一つで、食品関連で最初に履修する基本必修科目である。1年次後期履修「食物栄養学概論」、「食品学Ⅱ」、「食品衛生学」、2年次履修「食品加工学」、3年次履修「食品化学」および、それらの科目に関連する実験・実習の基礎となるものである。
②科目の概要
科目の概要
 栄養と健康にかかわる食品の役割、食品の一次機能(栄養機能)、二次機能(嗜好機能)や三次機能(生体調節機能)について基礎知識を得る。また、食品成分の変化や食品の物性や食品の表示についても理解を深める。
③授業の方法(ALを含む)
講義は、教科書を中心にスライド解説と問題演習であるが、自分なりのノートを国試対策にもなるレベルで分かりやすく整理する。
授業PDFを印刷して張り付け、マーカーを入れただけでは知識として定着しないことから、手書きの箇所を追加した講義ノートの作製(Word等での追記も可)を奨励することで、
確実に知識として身につけることを図る。そのため、講義ノートのチェックを行い、成績評価に反映させる。
毎回復習ミニテストを行い、リアクションペーパーで分からないところを尋ね、間違った問題や疑問に残った点については、関連する講義ノートの箇所に追加で書き込みを行うことを奨励する。
復習ミニテスト、中間試験、総合試験あり。
ミニテスト/リアクションペーパー/その他(記述内容参照)
④到達目標
1.食べ物と人間のかかわりを理解することができる。
2.食品を構成する成分について科学的基礎知識を身に付けることができる。
3.食品の機能、食品成分の変化、食品の物性、食品の表示を理解することができる。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
NB①-1 食・栄養・健康の基礎知識/NB③-1 探求意欲・態度

第1回
事前学習
授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。45分以上を目安とする。
45分
授業内容
講義の概要 ならびに人間と食品 について学習する。
我々が食べている食品について、SDGsの観点から、現状の問題点を捉え直すとともに、高齢社会である日本の食の現状とそれに対応する食事について学びを深める。
【ミニテスト】

また、事前学習の仕方、ノートの取り方、事後学習の仕方、ノートの纏め方についても解説する(中間試験時、学期末にノートチェック有)。

学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答を総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

次回事前学習として、授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。90分以上を目安とする。
180分
第2回
授業内容
食品の健康機能性並びに表示:食品の三次機能とは、機能性食品、機能性表示食品、栄養表示食品

食品の三次機能である健康機能性について、成分の効果を概観するとともに、新たに制定された機能性表示食品や栄養表示食品について表示についての理解を深める。
【ミニテスト】

学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストを総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。90分以上を目安とする。
180分
第3回
授業内容
食品の主要成分:水分 について学習する。
水が生体及び食品内で果たす役割を理解するために、水の構造と特徴、特に水素結合について学び、食品成分の周りにある結合水や自由水の違いを把握する。さらに、それを発展させて、食品の水分活性と保存性について理解を深める。
【ミニテスト】

学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストを総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。90分以上を目安とする。
180分
第4回
授業内容
食品の主要成分:アミノ酸

我々の体の主要な構成成分であるタンパク質を構築する20種類のアミノ酸について学習し、全てのアミノ酸の3文字表記、1文字表記と構造式を覚え、それぞれの特徴を学修する。
【ミニテスト】

学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】

事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストを総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。90分以上を目安とする。
180分
第5回
授業内容
食品の主要成分:食品のたんぱく質

アミノ酸から構成されるたんぱく質について、その1次構造、2次構造、3次構造、4次構造の原理を理解するとともに、我々が食している主要なたんぱく質の名称を覚える。
【ミニテスト】

学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストを総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。90分以上を目安とする。
180分
第6回
授業内容
食品の主要成分:単糖・二糖類

生物のエネルギー源であるグルコースの性質やフルクトース、マルトース、スクロース、ラクトースを含めた単糖・二糖類について、学修する。
【ミニテスト】

学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】

事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストを総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。90分以上を目安とする。
180分
第7回
授業内容
食品の主要成分:食品の炭水化物:デンプン,多糖

食品中のデンプンや多糖類の構造や特長、消化・調理中の変化などについて、理解を深める。
【ミニテスト】

学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】

事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストを総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。90分以上を目安とする。
180分
第8回
授業内容
食品の主要成分: 脂肪酸

食品に含まれる脂肪酸の種類、特に必須脂肪酸の特徴・構造式を学修する。食用油に含まれている脂肪酸の種類や特長について理解を深める。
【ミニテスト】

学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストを総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。90分以上を目安とする。

180分
第9回
授業内容
食品の主要成分:食品の脂質

摂取している油の中に含まれている脂質の特徴や、脂肪酸の酸化(自動酸化、酵素酸化、熱酸化)について、理解を深める。
【ミニテスト】

学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】

事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストを総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。45分以上を目安とする。
また、次回の中間試験に向けて、水分、アミノ酸、糖、脂質について復習をしておく。45分以上を目安とする。
180分
第10回
授業内容
食品の主要成分:食品中のビタミン,ミネラル,核酸関連成分 
【ミニテスト】

学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】

及び中間試験

事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストや中間試験を総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。90分以上を目安とする。
180分
第11回
授業内容
嗜好成分の化学:食品の二次機能とは

味の受容メカニズムや呈味物質について、理解を深める。また、中間試験について、間違いが多かった部分について、解説を行う。
【ミニテスト】
学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】

事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストを総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。90分以上を目安とする。
180分
第12回
授業内容
食品の嗜好成分:食品の色素,香気成分,有害成分

食品中に含まれる色素、香気成分とともに、有害成分について理解を深める。
【ミニテスト】

学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】

事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストを総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。90分以上を目安とする。
180分
第13回
授業内容
食品成分の反応

調理中の食品成分単独ならびに成分間相互作用による変化について、理解を深める。
【ミニテスト】

学修したとこで不明な点がある場合には、リアクションペーパーを出す。
【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストを総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、該当する範囲の教科書部分に目を通しておく。90分以上を目安とする。
180分
第14回
授業内容
食品の物性

食感に大きく関わる物性(弾性、粘性、チクソトロピー、ダイラタンシー)や乳化について理解を深める。
【ミニテスト】

前回リアクションペーパーで提出した部分について、希望が多い順に解説を行う。
【リアクションペーパー】


事後学習・次回事前学習
【事後学修】スライド解説、教科書の記述および授業内での質疑応答やミニテストを総合して、自分なりのノートを整理する。90分程度を目安とする。  

【次回事前予習】授業フォルダにあらかじめ入れられたスライドファイルを参考に、これまでに学修した範囲について、教科書や自分のノートに目を通しておく。90分以上を目安とする。
180分
第15回
授業内容
まとめ 前回説明しきれなかった部分について、解説を行う。

総合試験
【テスト】
事後学習
【事後学修】総合試験の結果・到達度を考えて、理解が足りなかった部分のノートを再度整理し、間違った問題については講義ノートに書き込みを行う。90分程度を目安とする。  
90分

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ミニテストで毎回の授業で到達目標に達しているかを判断し、理解できていない部分や不明な点はリアクションペーパーを出し、次の授業時の解説をノートに纏める。

それでも、残った疑問点については、オフィスアワーやメールなどを利用して教員に尋ねる。
評価方法および評価の基準
授業取り組み10%、講義ノート10%、中間試験20%および総合試験60%とし、総合評価60点以上を合格とする。
各到達目標の評価割合については以下の通りとする。

1.食べ物と人間のかかわりを理解することができる
(授業取り組み2%/10%、講義ノート2%/10%、中間試験5%/20%、総合試験10%/60%)

2.食品を構成する成分について科学的基礎知識を身に付けることができる
(授業取り組み5%/10%、講義ノート5%/10%、中間試験10%/30%、総合試験30%/60%)

3.食品の機能、食品成分の変化、食品の物性、食品の表示を理解することができる
(授業取り組み3%/10%、講義ノート3%/10%、中間試験5%/20%、総合試験20%/60%)

教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
栄養科学イラストレイテッド・食品学Ⅰ
水品義之、菊崎泰枝 、小西洋太郎
羊土社
フジショップ
日本食品成分表2022 栄養計算ソフト、電子版付き
医歯薬出版
フジショップ
推薦書・参考文献
寄藤文平 「元素生活 完全版」 化学同人

履修上の助言、教員からのメッセージ
定期試験などで、合格点に到達しなかった学生に対しては、再試験は行わない。