シラバス情報

科目名
保育内容総論
担当教員名
内保 亘
ナンバリング
EBg3078
学科
2021年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 芸術・文化コース 1年
学年
1年
開講期
2022年度後期
授業形態
演習
単位数
2.00単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性
長野県佐久穂町の中山間地域において、2012年9月から「森のようちえん ちいろば」を開園し、毎日通所型の認可外保育施設を運営している。地域資源(自然・文化)に眼差しを向け、それを保育環境として保育を構成する実践を積み重ねてきた。2021年4月より、認定こども園(認定こども園 ちいろばの杜:定員25名)となり、小規模園ながら、地域の子育て支援も担っている。

ねらい
①科目の性格
この科目は、児童教育学科幼児教育分野における必修科目であり、幼稚園教諭免許取得者には必修科目である。
②科目の概要
幼児教育・保育における指導や保育の総合的な考え方を理解し、実践に必要な基本的な知識・技能を身に付ける。
③授業の方法(ALを含む)
保育の展開を考えるにあたり理解が必要な基本的な事項について学んでいく。具体的な保育場面(パワーポイント、動画等)での事例を取り上げ、保育者としてどのように幼児の発達を捉え、どのように保育内容を精選し、どのように指導をすすめるかについて検討する。また、保育の実践力の向上につながるように、学生同士で協議したり、自らの考えを文章化したりすることにも取り組む。
また、定期的にゲストスピーカー(保育者・教育者など)を呼び、多様な具体的実践を学ぶ。
またシラバスの中で、「出逢う」・「深める」という項目を用意した。「出逢う」は、問いや言葉の大枠を掴むことであり、「深める」は出逢った上で、さらに問いを深めるワークや講義を行う。
*本講義は、主に週末型の集中講義を予定しております。
リアクションペーパー/レポート/グループワーク/ディスカッション/ディベート/プレゼンテーション/レポート(表現)/その他(記述内容参照)
④到達目標
(1)園生活全体を通して総合的に指導するという保育・教育における指導の考え方を理解できる。
(2)幼児の興味や関心、発達の実情などに応じた具体的な指導の在り方を理解できる。
(3)幼児の発達に即して、主体的・対話的で深い学びが実現する過程を踏まえて具体的な指導場面を想定して保育を構想する方法を身に付けることを到達目標とする。
(4)多様な保育者像、環境、考え方と出逢うことによって、自分なりの保育者像・環境イメージを持つ。 
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
EB②-4 子ども理解/EB③-1 子どもから学び、共に成長する姿勢/EB③-3 主体的・継続的学修

第1回
事前学習
保育所保育指針、幼稚園教育要領、幼保連携型認定こども園教育・保育要領を一度は読んでおくこと。
180分
授業内容
出逢う「保育者(教育者)ってなんだろう? その1」: 保育者(教育者)になるための心構えを知る。自分の保育者像、保育者イメージを深掘りする。
事後学習・次回事前学習
毎回、授業資料をパワーポイントでダウンロードできるようにするので、各自それをもとに振り返りを深めること。欠席した場合は、必ず資料を確認し、課題(提出課題あり)に取り組むこと。
第2回
授業内容
合間「保育者と出逢う その1」: ゲストスピーカーの会。実際に保育現場で活躍している方の話を聞く。
事後学習・次回事前学習
第3回
授業内容
出逢う「環境」のイントロダクション〜「環境」の考え方について〜: 保育(教育)における環境とは何かを考える。
事後学習・次回事前学習
自分を取り巻く日常的な環境に、一度関心を寄せてみよう。
第4回
授業内容
深める「子どもって何だろう?」: 子どもとは?という問いと向き合う。子どもの本質に迫ろう。
事後学習・次回事前学習
第5回
授業内容
合間「保育者と出逢う その2」: ゲストスピーカーの会。実際に保育現場で活躍している方の話を聞く。
事後学習・次回事前学習
第6回
授業内容
深める「保育観と子ども像を深める」: これまでの講義や事例をもとに、それぞれが「保育者・子ども」というキーワードを具体的に深めていく。
事後学習・次回事前学習
第7回
授業内容
出逢う「ちいろばの実践と理念に触れる」: 多様な保育の一例として、自然(地域資源)保育を実践してきた「認定こども園 ちいろばの杜」の実践と理念に触れる。
事後学習・次回事前学習
第8回
授業内容
出逢う「保育者と出逢う その3」: ゲストスピーカーの会。実際に保育現場で活躍している方の話を聞く。
事後学習・次回事前学習
第9回
授業内容
出逢う「(保育・教育)指導案って何だろう?」: 指導案の本質とは何か?この考え方に触れてみる。
事後学習・次回事前学習
第10回
授業内容
深める「主体性(的)って何だろう?」: 子ども・大人の主体性とは何か、様々な事例や考え方を通じて、この問いと向き合ってみる。
事後学習・次回事前学習
第11回
授業内容
深める「子どもの個と集団を考える」: 子どもの「個」と「集団」の関連性やその意味合いを考えてみる。
事後学習・次回事前学習
第12回
授業内容
深める「自分の理想の園って何だろう? その①」: これまでの講義や事例、学びをもとに、自分はいったいどんな場で働きたいか具体化する(講義と学期末ワーク)。
事後学習・次回事前学習
第13回
授業内容
深める「自分の理想の園って何だろう? その②」: これまでの講義や事例、学びをもとに、自分はいったいどんな場で働きたいか具体化する(講義と学期末ワーク)。
事後学習・次回事前学習
第14回
授業内容
合間「保育者と出逢う その4」: ゲストスピーカーの会。実際に保育現場で活躍している方の話を聞く。*この会は、幼保接続の観点から、小学校の先生を予定している。
事後学習・次回事前学習
第15回
授業内容
まとめ:「振り返る」: これまでの授業で自分が特に学んだことや、新たに生まれた興味関心、向き合ってみたい問いはどのようなものであったか、振り返る。
事後学習

フィードバック
毎授業の最後にリアクションペーパーを書いていただき、、それに応答するという繰り返しから、一人ひとりの理解を深められるようにする。
評価方法および評価の基準
最終レポート提出30%、授業への参加度・取組30%、毎時リアクションペーパー(小レポート)40%とし、60点以上を合格とする。

教科書
推薦書・参考文献
『保育所保育指針 幼稚園教育要領 幼保連携型認定こども園教育・保育要領 解説とポイント』 監修:汐見稔幸/無藤隆

履修上の助言、教員からのメッセージ
コロナ禍におけるコミュニケーションの難しさはありますが、積極的に授業に参加していただき、自分なりの問い、自分なりの保育(教育)者像をとにかく深めていただく時間としていただければ幸いです。また講義を通じて、保育の形態にも様々あることを皆さんに知って頂き、皆さんの保育の学びに少しでも貢献できればと思っております。
遠方ですが、当園の見学等も受け付けておりますので、気軽にお声がけ下さい。