シラバス情報

科目名
児童サービス論
担当教員名
神原 和子
ナンバリング
学科
2021年度 大学 教育人文学部 文芸文化学科 多文化・共生コース 1年
学年
1年
開講期
2022年度後期
授業形態
講義
単位数
2.00単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性

ねらい
①科目の性格
司書課程の必修科目である。
②科目の概要
公共図書館における児童サービスの基本的な考え方:「子どもを知る」「子どもの本(資料)を知る」「子どもと本(資料)を結びつける」を基に、子どもの発達段階における読書や資料について学ぶ。子どもと本(資料)を結びつける方法や技術を紹介し、実践する。
③授業の方法(ALを含む)
本科目では毎回講師作成のプリントによる講義を中心に、講師の実演や資料の紹介、資料についてのグループディスカッションを交えて授業を展開する。授業に基づいたレポートを4回提出する。
リアクションペーパー/実技、実験/レポート/ディスカッション
④到達目標
1 公共図書館での児童サービスの仕事内容の知識を取得し、それを理解できる。
 2 基本的な児童書を読み、その児童書を評価できる(あらすじ・感想を中心に)。
 3 絵本の読み聞かせ等、子どもと本を結びつける技術を取得し、実践できる。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)

第1回
事前学習
・推薦図書:『幼い子の文学』瀬田貞二・中公新書 『子どもの図書館』石井桃子・岩波現代文庫 『子どもと本』松岡享子・岩波新書 のうちどれか1冊を読む。
45分
授業内容
・講義ガイダンス
 ・公共図書館の児童サービスとは—(児童図書館の歴史)
 【リアクションペーパー】

 〇「子どもの頃の読書の思い出」のレポートの課題を出す。(第2回授業で提出)
事後学習・次回事前学習
・「子どもの頃の読書の思い出」のレポートを書く。(A4/1枚)
 ・レポートの中で取り上げた本について、もう一度読んでみる。
90分
第2回
授業内容
・児童資料の種類と特性について
 ・選書と蔵書構成について
 【リアクションペーパー】

 【レポート提出・子どもの頃の読書の思い出】

 〇 「公共図書館の児童室について」のレポートの課題を出す。(第6回授業で提出)
事後学習・次回事前学習
・授業の内容を読み直し、質問等があったら次週リアクションペーパーに記入し提出する。
 ・レポートの題材である公共図書館見学の予定を立てる。
180分
第3回
授業内容
・子どもと読書—子どもの発達段階と読書能力と興味
 【リアクションペーパー】

 〇 「児童資料を読む」レポートの課題を出す。(絵本から児童文学まで15冊読んでレポートを書く。第12回授業で提出)
事後学習・次回事前学習
・自分の子どもの頃の読書と図書館の関連を考える。
 ・公共図書館見学の予定と、調べる内容を考える。
 ・「児童資料を読む」レポートの計画を立てる。
90分
第4回
授業内容
・児童資料1 絵本
 【ディスカッション】【リアクションペーパー】

 〇「レファレンスについて」の課題を出す。(第8回授業で提出)

事後学習・次回事前学習
・授業で取り上げた絵本をできる限り読んでみる。
 ・提出するレポート「公共図書館の児童室」について、図書館見学を行う。
 ・レファレンスについてのレポートについて準備を始める。
 ・授業の内容を読み直し、質問等があったら次週リアクションペーパーに記入し提出する。
180分
第5回
授業内容
・児童資料2 児童文学(幼年文学と児童文学)
 【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
・「公共図書館の児童室」のレポートをまとめる。
 ・授業で取り上げた本を読む。(読書レポートのリストに挙げてある本を読む)
 ・授業の内容を読み直し、質問等があったら次週リアクションペーパーに記入し提出する。
180分
第6回
授業内容
・児童資料3 口承文学(昔話・神話・伝説)
 【リアクションペーパー】

 【レポート提出・公共図書館の児童室について】
事後学習・次回事前学習
・授業の内容を読み直し、質問等があったら次週リアクションペーパーに記入し提出する。
 ・レファレンスレポートに取り掛かる。
 ・読書レポートのリストに挙げてある本を読む。
90分
第7回
授業内容
・児童資料4 知識の本、その他の資料

 【リアクションペーパー】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
・レファレンスレポートを仕上げる。
 ・授業の内容を読み直し、質問等があったら次週リアクションペーパーに記入し提出する。
 ・読書レポートのリストに挙げてある本を読む。
90分
第8回
授業内容
・児童サービスの実際1 運営・企画(施設・設備を含む)

 【リアクションペーパー】

 【レポート提出・レファレンスについて】
事後学習・次回事前学習
・授業の内容を読み直し、質問等があったら次週リアクションペーパーに記入し提出する。
 ・読書レポートのリストに挙げてある本を読む。
 ・実演の内容を決める。(第13回・第14回で行う)
90分
第9回
授業内容
・児童サービスの実際2 サービスデスクワーク、フロアーワーク、レファレンスワーク等

 【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
・授業の内容を読み直し、質問等があったら次週リアクションペーパーに記入し提出する。
 ・読書レポートのリストに挙げてある本を読む。
 ・実演の練習をする。(第13回・第14回で行う)
180分
第10回
授業内容
・児童サービスの実際3 子どもと本を結びつけるさまざまな催し

 【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
・授業の内容を読み直し、質問等があったら次週リアクションペーパーに記入し提出する。
 ・読書レポートのリストに挙げてある本を読む。
 ・実演の練習をする。
90分
第11回
授業内容
・児童サービスの広がり—乳幼児サービス、ヤングアダルトサービス等
 
 【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
・授業の内容を読み直し、質問等があったら次週リアクションペーパーに記入し提出する。
 ・読書レポートのリストに挙げてある本を読む。
 ・実演の練習をする。
90分
第12回
授業内容
・図書館利用に障がいのある子どもたちへのサービス、学校等関連諸機関との連携・協力

 【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
・授業の内容を読み直し、質問等があったら次週リアクションペーパーに記入し提出する。
 ・読書レポートを仕上げる。
 ・実演の練習をする。
180分
第13回
授業内容
・学生による実演1 読み聞かせ、わらべうた、ブックトーク、ストーリーテリング、紙芝居等

 【実技】【リアクションペーパー】

 【レポート提出・読書レポート】
事後学習・次回事前学習
・自分のあるいは他の学生の実技について、感じたことをリアクションペーパーに書く。
 ・実演の練習をする。
90分
第14回
授業内容
・学生による実演2 読み聞かせ、わらべうた、ブックトーク、ストーリーテリング、紙芝居等

 【実技】【リアクションペーパー】
事後学習・次回事前学習
・14週分の授業プリントを全て読み返す。 
 ・「児童サービス」全般についてわからなかったことについて、リアクションペーパーに書き、次週提出する。
90分
第15回
授業内容
・まとめ—児童図書館員の専門性

 【リアクションペーパー】
事後学習
・授業で取り上げられた資料で、授業中読み切れなかったものや、推薦図書のうち事前に読まなかったものを読む。
180分

フィードバック
・リアクションペーパーに書かれた質問・感想などに、授業の中で答えていく。
 ・4回のレポートのうち、3回目までのレポートには、コメントをつけて翌週以降の授業で返却する。
評価方法および評価の基準
レポートの提出、平常授業時のリアクションペーパー等、および実技内容で、レポート50%、平常点40%、実技10%とし、60点以上を合格とする。

到達目標
 1 公共図書館での児童サービスの仕事内容の知識を取得し、それを理解できる。
    評価手段・比率:レポート 30% 平常点 15%
 2 基本的な児童書を読み、その児童書を評価できる(あらすじ・感想を中心に)。
    評価手段・比率:レポート 20% 平常点 15%
 3 絵本の読み聞かせ等、子どもと本を結びつける技術を取得し、実践できる。
    評価手段・比率:実技 10% 平常点 10% 

教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
教科書は使用しない。
推薦書・参考文献
・『児童図書館サービス論』赤星隆子・荒井督子編著 理想社(現在は手に入らないかもしれません。)
 ・『幼い子の文学』瀬田貞二著 中央公論新社(中公新書)
 ・『子どもの図書館』石井桃子著 岩波書店(岩波現代文庫)
 ・『子どもと本』松岡享子著 岩波書店(岩波書店)

履修上の助言、教員からのメッセージ
・司書科目の必修で難しいと思うかもしれませんが、子どもの本をたくさん紹介する授業です。
 ・レポートは必ず提出してください。