シラバス情報

科目名
道徳教育A
担当教員名
大友 みどり、宮崎 宣男
ナンバリング
EBc3030
学科
2021年度 大学 教育人文学部 心理学科 3年
学年
3年
開講期
2022年度前期
授業形態
講義
単位数
2.00単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性

ねらい
①科目の性格
この科目は、児童教育学科の教育課程及び指導法に関する科目の必修科目である。小学校教諭一種免許状の取得に必要な「道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目」(必修)の一つである。
②科目の概要
「特別の教科 道徳」について、成立に至った経緯について理解するとともに、道徳及び道徳教育の本質について理解を深める。特に、道徳的行為を成り立たせる心情、判断力、実践意欲・態度について理解し、実際に授業を構想し、模擬授業を行うなかで、「特別の教科 道徳」(道徳科)における指導の仕方を学ぶ。
③授業の方法(ALを含む)
第7回目までは講義を中心とし、第8回〜第14回は個人及びグループでの指導案作成と模擬授業(グループ)を行う。なお、第4回に、前週分の内容について小テストを実施する予定である。【リアクションペーパー】【小テスト】【グループワーク】【プレゼンテーション】【模擬授業】

ミニテスト/リアクションペーパー/レポート/グループワーク/ディスカッション/プレゼンテーション/ロールプレイ・模擬授業/ICT
④到達目標
到達目標1:道徳教育の意義や課題について説明することができる。道徳教育の本質や理念について述べることができる。
到達目標2:小学校における道徳教育と道徳科の果たす役割について正しく理解し、説明することができる。
到達目標3:道徳科の授業の進め方を理解し、グループ内で相互に検討を行いながら、学習指導案の作成と模擬授業を行うことができる。

⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
EB①-4 教材研究、学習指導案作成/EB②-4 子ども理解/EB③-1 子どもから学び、共に成長する姿勢

第1回
事前学習
シラバスを読み、本講義の全体計画を理解すると共に、質問がある場合は準備しておく。自身が受けた道徳授業について想起し、整理しておく。 30分
所要時間は記述内容を参照
授業内容
オリエンテーション/道徳的に行動するとは/道徳教育の必要性と指導技術について【宮崎】
事後学習・次回事前学習
<事後学習>
授業で取り上げた内容の要点整理を行い、理解が不十分な内容や新たな疑問点については質問事項として整理しておく。全体での共通課題になる事項は、次回の授業時に全体に周知・共有する。
<次回事前学習>
UNIVERSAL PASSPORTを通じて配布予定の事前配布資料に目を通す。
180分
第2回
授業内容
道徳教育の特質とは【宮崎】
事後学習・次回事前学習
<事後学習>
授業で取り上げた内容の要点整理を行い、理解が不十分な内容や新たな疑問点については質問事項として整理しておく。全体での共通課題になる事項は、次回の授業時に全体に周知・共有する。
<次回事前学習>
『小学校学習指導要領 (平成29年告示)解説 特別の教科 道徳編』の第2章及び第3章第1節までを読み、要点を掴む。UNIVERSAL PASSPORTを通じて配布予定の事前配布資料に目を通す。
180分
第3回
授業内容
学習指導要領における道徳教育、「特別の教科 道徳」について(目標・価値内容項目)【宮崎】
事後学習・次回事前学習
<事後学習>
授業で取り上げた内容の要点整理を行い、理解が不十分な内容や新たな疑問点については質問事項として整理しておく。全体での共通課題になる事項は、次回の授業時に全体に周知・共有する。
<次回事前学習>
『小学校学習指導要領 (平成29年告示)解説 特別の教科 道徳編』のうち授業で扱った内容を再読して要点を掴み、小テストに備える。
180分
第4回
授業内容
道徳科の成立の背景/道徳科における主体的・対話的で深い学び【宮崎】〔小テスト〕
事後学習・次回事前学習
<事後学習>
授業で取り上げた内容の要点整理を行い、理解が不十分な内容や新たな疑問点については質問事項として整理しておく。全体での共通課題になる事項は、次回の授業時に全体に周知・共有する。
<次回事前学習>
UNIVERSAL PASSPORTを通じて配布予定の事前配布資料に目を通す。
180分
第5回
授業内容
考え、議論する道徳授業のために—道徳科における問題解決的な学習について【宮崎】<リアクションペーパー>
事後学習・次回事前学習
<事後学習>
授業で取り上げた内容の要点整理を行い、道徳科における問題解決的な学習について整理しておく。全体での共通課題になる事項は、次回の授業時に全体に周知・共有する。
<次回事前学習>
UNIVERSAL PASSPORTを通じて配布予定の事前配布資料に目を通す。
180分
第6回
授業内容
道徳の授業と教材分析①—「道徳科」の目標と評価の在り方【大友】
・教材「きつねとぶどう」を取り上げ、道徳的価値項目を考える
・目標(何を考えさせ、話し合わせるのか)を明確にする
事後学習・次回事前学習
<事後学習>
授業で取り上げた内容の要点整理を行い、道徳科における問題解決的な学習について整理しておく。全体での共通課題になる事項は、次回の授業時に全体に周知・共有する。
<次回事前学習>
教材「きつねとぶどう」を読み直し、学習指導要領に示された「道徳的価値項目」の内容項目と照らし合わせ、主題となる内容項目を確認する。
180分
第7回
授業内容
道徳の授業と教材分析②—道徳の授業展開を知る 【大友】<ディスカッション>
・「きつねとぶどう」教材紹介・略案にて授業の流れをつかむ
・DVD「きつねとぶどう」視聴約50分 指導の工夫について話し合う
事後学習・次回事前学習
<事後学習>
授業で取り上げた内容の要点整理を行い、理解が不十分な内容や新たな疑問点については質問事項として整理しておく。全体での共通課題になる事項は、次回の授業時に全体に周知・共有する。
<次回事前学習>
DVD「きつねとぶどう」を視聴時に作成したワークシートにより、道徳の授業展開と指導の工夫をA4用紙1枚にまとめる。
180分
第8回
授業内容
道徳の授業と教材分析③—道徳の授業展開の工夫を学ぶ【大友】
・導入の仕方、判読、板書、役割演技、討論、書く活動・ゲスト活用等
・道徳的価値項目(学習課題)を明確にした授業展開のあり方を探る
事後学習・次回事前学習
<事後学習>
授業で取り上げた内容の要点整理を行い、理解が不十分な内容や新たな疑問点については質問事項として整理しておく。全体での共通課題になる事項は、次回の授業時に全体に周知・共有する。
<次回事前学習>
パワーポイント資料をもとに、道徳の授業展開のポイントをA4用紙1枚にまとめる。
180分
第9回
授業内容
指導案の作成①—学習指導案作成の手順【大友】
・教材「雨のバス停留所で」を使用して問題解決型の授業づくりを学ぶ
・指導案作成の手順についてパワーポイント資料をもとに確認する
・各自、4教材のうち、一つを選定する(「手品師」「はしの上のおおかみ」「黄色いベンチ」「ヒキガエルとロバ」)
事後学習・次回事前学習
<事後学習>
授業で取り上げた内容の要点整理を行い、理解が不十分な内容や新たな疑問点については質問事項として整理しておく。全体での共通課題になる事項は、次回の授業時に全体に周知・共有する。
<次回事前学習>
・どの教材を選んだのか、その教材の道徳的価値項目は何かをA4用紙一枚に明確に書き出す。
・各自が選んだ教材の分析(教材を読み込んで、主題を考える)を進める。
180分
第10回
授業内容
指導案の作成②—学習指導案の作成【大友】
・「手品師」「はしの上のおおかみ」「黄色いベンチ」「ヒキガエルとロバ」
・教材分析、授業構想(中心発問と補助発問)
・同一教材選択者のグルーピング

事後学習・次回事前学習
<事後学習>
授業で取り上げた内容の要点整理を行い、理解が不十分な内容や新たな疑問点については質問事項として整理しておく。全体での共通課題になる事項は、次回の授業時に全体に周知・共有する。
<次回事前学習>
主題追求の構想(中心発問・補助発問、導入の工夫、問い返し、終末の工夫、板書計画)を練る。
180分
第11回
授業内容
指導案の作成③—学習指導案の作成 【大友】<ディスカッション>
・学習指導案の検討(主題を追求する道徳授業構想になっているか)
・提出用学習指導案を作成 
・同一教材グループで情報交換を行う
事後学習・次回事前学習
<事後学習>
授業で取り上げた内容の要点整理を行い、授業構想を整理しておく。
<次回事前学習>
授業構想をもとに指導過程を考え、板書計画を作成する。
180分
第12回
授業内容
指導案の作成④—学習指導案の仕上げ 【大友】<ディスカッション>
・学習指導案の検討(ねらい・指導過程・評価・板書計画を確認する)
・提出用学習指導案仕上げ 
・同一教材グループで情報交換を行う
事後学習・次回事前学習
<事後学習>
所定の道徳科学習指導案を仕上げ提出する。
<次回事前学習>
学習指導案の発表の準備をする(プリントアウトしてレクチャー練習)
180分
第13回
授業内容
指導案発表①【大友】<プレゼンテーション>
・同一教材のグループ内で指導案を発表する  
・代表を話し合い決定する
・代表による学習指導案発表(一教材代表一人10分)
事後学習・次回事前学習
<事後学習>指導案発表から学んだことをまとめる。
<次回事前学習>
・学習指導案の発表の準備をする。(プリントアウトしてレクチャー練習)
180分
第14回
授業内容
指導案発表②【大友】<プレゼンテーション>
・同一教材のグループ内で指導案を発表する 
・話し合い、代表を決定する
・代表による学習指導案発表(一教材代表一人10分)

事後学習・次回事前学習
<事後学習>
授業内容を振り返る。指導案発表から学んだことをまとめ、自己評価を完成させる。
<次回事前学習>
・指導案発表(4教材)を受け、道徳科の指導の工夫について学んだことをまとめ、次回(まとめのレポート)に備える。
180分
第15回
授業内容
「道徳の評価」について/まとめのレポート作成・振り返り 【宮崎】<レポート>
事後学習
指導要録や通知表サンプルを確認して、評価の位置付けを復習する。  
講義全体を振り返る。  (150分)
所要時間は記述内容を参照

フィードバック
提出されたリアクション・ペーパー等については、次回以降の授業時に紹介し、コメントを加えるほか、質問に答える。
評価方法および評価の基準
小テスト(20%)、レポート・課題提出(30%)・指導案作成と模擬授業(30%)、授業への取り組み(リアクションペーパー)(20%)で評価し、総合評価60点以上を合格とする。
到達目標1:リアクションペーパー (20%/20%)、レポート・課題提出(30%/30%)
到達目標2:小テスト(20%/20%)
到達目標3:指導案作成と模擬授業(30%/30%)


教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
小学校学習指導要領 (平成29年告示)解説 特別の教科 道徳編
文部科学省
廣済堂あかつき
978-4-908255-35-9
推薦書・参考文献
【推薦書】 荒木寿友/藤井基貴 編著『新しい教職教育講座 教職教育編7 道徳教育』ミネルヴァ書房、2019年
【参考図書】文部科学省『小学校学習指導要領 (平成29年告示)』
その他については、授業時に適宜紹介する。



履修上の助言、教員からのメッセージ
学校での教育実践に対応可能な、実効性のある指導力を身に付けましょう。話し合いによって疑問点を解決し、教室での授業をイメージしながら、積極的な姿勢で講義に参加することを期待します。