シラバス情報

科目名
食事療法演習 2Bクラス
担当教員名
西中川 まき
ナンバリング
NAa3034
学科
2021年度 大学 人間生活学部 健康栄養学科 3年
学年
3年
開講期
2022年度後期
授業形態
演習
単位数
2.00単位

実務経験の有無
実務経験および科目との関連性

ねらい
①科目の性格
本科目は、健康栄養学科の栄養領域「栄養と健康」における選択科目として位置づけられている。「臨床栄養学」で学修した傷病者・要介護者等への栄養ケア・マネジメントの理論を基に、傷病者等に対する各疾患の食事療法および食事療法を実施・継続するための栄養食事指導の知識や食事計画立案のスキルを修得し、「臨床栄養学実習」の基礎を学修するものである。
②科目の概要
傷病者・要介護者等に対する各疾患の食事療法の実践として食事計画の立案ができるように、栄養評価、必要栄養量の推定および食事療法を実施継続するための栄養食事指導に必要な基礎的知識とスキルを修得する。
③授業の方法(ALを含む)
臨床栄養学は、傷病者・要介護者等を対象とした疾病の予防や治療に栄養的側面からアプローチする学問である。本科目では、各疾患の特質に基づく栄養評価・食事計画の立案および栄養食事指導の実施に必要な基礎的知識とスキルを解説し、テーマごとのミニテスト提出によって知識の定着を図る。演習では、ケースメソッドを用いた症例の学びから、傷病者等の栄養評価や生活背景を考慮した食事計画の立案、教員とのディスカッション、グループワークでの意見交換、およびレポート提出によって実践に向けた問題解決能力を修得する。
ミニテスト/レポート/グループワーク/ディスカッション/ケースメソッド
④到達目標
到達目標1.傷病者等における各疾患の栄養評価、栄養基準、栄養補給、栄養食事指導について基礎的知識を説明することができる。
到達目標2.傷病者等における各疾患の特性、栄養評価や生活背景を正しく把握し、食事計画を立案することができる。
到達目標3.傷病者等の栄養管理のために立案した食事計画について、科学的根拠を基に正しく評価することができる。
⑤ディプロマ・ポリシーとの関係(右の資質・能力を育成することを目的とする)
NA①-2 健康づくりに関する専門的知見の実践/NA②-1 情報収集、エビデンスに基づく判断・評価/NA③-2 問題の把握、解決策の立案

第1回
事前学習
本科目の特性および授業内容を理解するために、シラバスを確認する。
教科書と配布資料に基づき、糖尿病の病態生理を復習し栄養評価について整理・理解しておく。
90分
授業内容
オリエンテーション・糖尿病の食事療法(1):栄養評価・必要栄養量の算定
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、糖尿病の栄養補給・栄養食事指導について整理・理解しておく。
180分
第2回
授業内容
糖尿病の食事療法(2):栄養補給・栄養食事指導【グループワーク】【ディスカッション】【ミニテスト】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容やミニテストを見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、肥満症の病態生理を復習し食事療法について整理・理解しておく。
180分
第3回
授業内容
肥満症の食事療法:栄養評価・必要栄養量の算定・栄養補給・栄養食事指導
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、脂質異常症の病態生理を復習し食事療法について整理・理解しておく。
180分
第4回
授業内容
脂質異常症の食事療法:栄養評価・必要栄養量の算定・栄養補給・栄養食事指導【ケースメソッド】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、高尿酸血症・痛風の病態生理を復習し食事療法について整理・理解しておく。
180分
第5回
授業内容
高尿酸血症・痛風の食事療法:栄養評価・必要栄養量の算定・栄養補給・栄養食事指導【ミニテスト】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容やミニテストを見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、次週ケースメソッドで扱う症例の食事計画について自分の考えを整理しておく。
180分
第6回
授業内容
代謝系疾患に関する食事計画の立案:【ケースメソッド】【グループワーク】【ディスカッション】【レポート】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。代謝系疾患に関する食事計画のレポートをWeb提出する。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、慢性腎臓病(CKD)・慢性腎不全の病態生理を復習し食事療法について整理・理解しておく。
180分
第7回
授業内容
慢性腎臓病(CKD)・慢性腎不全の食事療法:栄養評価・必要栄養量の算定・栄養補給・栄養食事指導【ミニテスト】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容やミニテストを見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、胃・十二指腸潰瘍の病態生理を復習し食事療法について整理・理解しておく。
180分
第8回
授業内容
胃・十二指腸潰瘍の食事療法:栄養評価・必要栄養量の算定・栄養補給・栄養食事指導【グループワーク】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、炎症性腸疾患の病態生理を復習し食事療法について整理・理解しておく。
180分
第9回
授業内容
炎症性腸疾患の食事療法:栄養評価・必要栄養量の算定・栄養補給・栄養食事指導【グループワーク】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、肝炎・肝硬変の病態生理を復習し食事療法について整理・理解しておく。
180分
第10回
授業内容
肝炎・肝硬変の食事療法:栄養評価・必要栄養量の算定・栄養補給・栄養食事指導【ミニテスト】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容やミニテストを見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、慢性膵炎の病態生理を復習し食事療法について整理・理解しておく。
180分
第11回
授業内容
慢性膵炎の食事療法:栄養評価・必要栄養量の算定・栄養補給・栄養食事指導【グループワーク】【ディスカッション】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、高血圧の病態生理を復習し食事療法について整理・理解しておく。
180分
第12回
授業内容
高血圧・虚血性心疾患の食事療法:栄養評価・必要栄養量の算定・栄養補給・栄養食事指導【ケースメソッド】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、貧血の病態生理を復習し食事療法について整理・理解しておく。
180分
第13回
授業内容
貧血の食事療法:栄養評価・必要栄養量の算定・栄養補給・栄養食事指導【レポート】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容を見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。貧血に関する食事計画のレポートをWeb提出する。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、骨粗鬆症の病態生理を復習し食事療法について整理・理解しておく。
180分
第14回
授業内容
骨粗鬆症の食事療法:栄養評価・必要栄養量の算定・栄養補給・栄養食事指導【ミニテスト】
事後学習・次回事前学習
[事後学習]授業で扱った内容やミニテストを見直し、理解が不十分な内容について質問項目を整理しておく。
[次回事前学習]教科書と配布資料に基づき、慢性閉塞性肺疾患の病態生理を復習し食事療法について整理・理解しておく。
180分
第15回
授業内容
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の食事療法:栄養評価・必要栄養量の算定・栄養補給・栄養食事指導【ケースメソッド】
事後学習
全授業で扱った内容を復習し、関心事や疑問点について最新の文献を参照し理解を深める。
90分

フィードバック
ミニテストは、翌週の授業時に解説を行う。レポートは、翌週以降にコメントを付けて返却する。
評価方法および評価の基準
ミニテスト5回(60%)、レポート2回(40%)の成績によって評価し、総合評価60点以上を合格とする。
到達目標における各課題の評価の手段と比率は以下の通りである。
到達目標1:ミニテスト(40%/60%)
到達目標2:ミニテスト(10%/60%)、レポート(20%/40%)
到達目標3:ミニテスト(10%/60%)、レポート(20%/40%)

教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
栄養科学イラストレイテッド 臨床栄養学 疾患別編 改訂第2版
本田佳子,土江節子,曽根博仁・編
羊土社
978-4-7581-0883-6
推薦書・参考文献
佐藤和人, 本間健, 小松龍史・編「臨床栄養学 第8版」 医歯薬出版株式会社, ISBN978-4-263-70671-8
その他、各学会の治療・診療ガイドラインなど授業時に適宜紹介する。

履修上の助言、教員からのメッセージ
本科目は、各疾患ごとの食事療法への理解のみならず、傷病者等の栄養状態、生活背景等を正しく把握し、必要栄養量の補給にはどのような食事で対応するのかを検討できるように演習形式で知識・技術を学修します。「病態生理学」の復習とともに、普段から栄養と健康、健康と疾病をテーマに参考書や各種治療・診療ガイドラインなど最新の知見を参照し、理解を深めることを期待します。